ハワイの文化
マカヒキ祭
日没とともに東の空にマカリイ(Makali’iとは、ハワイ語で「小さな目」といういう意味で、プレイアデス星団のハワイ語名です。和名は「すばる」)が見え始めると、その後に迎える新月がマカヒキ(収穫祭)の始まりで、新年の始まりでもあります。
約4ヶ月に渡るマカヒキの間は、戦いも起こさず、休息の期間であり、収穫物やカパ(樹皮の繊維で作った布)やラウハラで作ったマットや木製品などを税として酋長に献納した後は、競技やゲームをしたり踊ったりして楽しく過ごした期間です。
昔のハワイでは、マカヒキは1年の中で一番大きな行事で、戦争の神「クー」ではなく、収穫・農業の神「ロノ」を称え、収穫への感謝が行われました。この期間は通常の場合、雨が大目の時期で、雨が大地を潤し、植物の成長にとっては重要な季節でもありました。
ロノを象徴する「ロノマクア」は、大きな白いカパ(樹皮の繊維で作った布)を「T]の字に組み合わせた棒で支えたもので、上部にノロの偶像が彫刻された縦棒は約4mで、横棒はシダや鳥の羽で装飾されていました。
ハワイを始めて発見した西欧人として知られているキャプテン・クックは、ちょうどマカヒキが始まったころに、白い大きな帆を持つレゾリューション号で渡来したため、ロノの到来と信じられ、大歓迎を受けたと伝えられています。
今年は、11月17日にマカリイが日没とともに東の空に見え始め、22日が新月です。 地球の自転軸の傾きには、定期的な周期的変化があるので、ポリネシア人がハワイで移住し、マカヒキを祝うようになったころと、現在とでは、マカヒキの時期が数日間ずれているけれど、多きな差ではありません。
HERB KAWAINUl KANE氏の絵を使わせていだだきました。彼が描いた昔のハワイ風景や人々を見ると、とても深いものが、とても深く、伝わってきます。