ハワイ語

ハワイ語の復興

ハワイでは、1820年にキリスト教伝道のために渡来した宣教師たちによって、ハワイ語が書かれるようになりました。当時はハワイ語の新聞が百紙以上もあり、学校では全の教科がハワイ語で教えられました。1800年代中頃は、ハワイ語の読み書きができない人が少ないという時代でした。

ところが、1893年にハワイ王国が滅亡し、1898年に米国がハワイを併合されましたが、1896年には教育は英語でのみという法律ができ、ハワイ語での教育はなくなり、言語と文化の絶滅の道をたどり始めざるを得なかったのです。学校でハワイ語を話した生徒は厳しく罰せられたそうで、1920年以降に生まれた子供たちは、ハワイ語が流暢に話せなかったそうです。1959年にハワイは米国ハワイ州となりました。

1970年頃からハワイアンルネッサンスの動きが強まり、1978年にハワイ語はハワイ州の公用語として指定され、1983年にハワイ語で教育する学校が設立されました。それ以来ハワイ語が話せる人口が増えてきました。この学校が設立された頃、ハワイ語を話せたのは個人所有の島であるニイハウ島の住民と、ニイハウ島以外の島だと、数人の老人たちと、18歳以下の子供たち(50人足らず)だけだったそうです。その子たちはハワイ語を話す祖父母に育てられた子供たちでした。

このような悲しい過去を持つ言語ですから、ハワイ語の会話が聞こえてくると、胸がじーんとします。消滅危機言語を復興させるという努力は並大抵ではありません。ハワイの自然・生態系に関する知識も、いったん失われてしまったものは、取り返しがつきません。古代から伝えられた知識が失われると、科学者の研究結果に頼るしかないです。自然と共存してきた文化の中に蓄積された知識は、自然保護のために欠かせない知識です。


このブログは、ハワイ島でエコツアーを案内するHAWAII NATURE EXPLORERSの環境保護への取り組みのひとつです。緑豊かなヒロよりアロハをこめて発信しています。

2007-02-04 | Posted in ハワイ語No Comments » 
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