植物

オーストラリア原産の木性シダ

australian fern

カウアイ島では、オーストラリア原産のヘゴ科の木性シダ(Sphaeropteris cooperi、旧名はCyathea cooperi、又はAlsophila Cooperi)の繁殖が進んでいるそうで、2003年から2006年に行われた調査では、山奥の深い森の中にも侵入しているのことが分かりました。10年前と比較すると100倍(個体数が5だったものが500に)増えてたそうです。

園芸種として販売されたオーストラリア原産の木性シダは、ハワイ固有の木性シダよりも成長が速く、ハワイ固有のものよりも巨大になります。ハワイ固有の木生シダは、他のハワイ固有植物と共存していますが、オーストラリア原産のものは、群生をつくって暗い影を作り、他の植物が生えなくなってしまいます。

伐採作業は、陸地からも上空からも行います。人間が入っていけない奥地では、ヘリコプターから、先端部にスプレー・ノズルを付けた100フィートのケーブルをぶら下げ、除草剤をシダの中心部に吹きかけます。色のついた除草剤ですから、吹きかけたところには色がつくので、吹きかけたところを確認することができます。

現在、ハワイの主要な園芸店では販売されていません。2006年には、カウアイ島園芸店が、200以上の在庫を処分したそうです。8000ドル以上の損失になったそうですが、ハワイの森を守るためには必要なことでした。

ハワイ島でも、ホテルや民家の庭や州立公園などでこのシダを見かけます。繁殖しないように切り倒して袋に入れて処分するべきですね。


このブログは、ハワイ島でエコツアーを案内するHAWAII NATURE EXPLORERSの環境保護への取り組みのひとつです。緑豊かなヒロよりアロハをこめて発信しています。

2007-05-02 | Posted in 植物No Comments » 
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