鳥
ハワイの絶滅してしまった鳥たち: オーオーとキオエア
この絵の鳥はハワイ島のオーオー(ʻŌʻō)です。その美しい黄色い羽は装飾品に用いられました。体長32センチ、尾の長さは19センチ、翼は11~11.5センチ。乱獲、環境破壊、蚊、モングース、ネズミなどによる影響で絶滅してしまったとされています。oh-ohという大きく強い鳴き声だったそうです。 最後に鳴き声が聞こえたのは1934年だそうです。
3D pictures of extinct Hawaii ʻŌʻō at Naturalis
ハワイ島のオーオーだけでなく、他の島にもオーオーと呼ばれる鳥がいたそうで、計4種いたそうです。それからハワイ島にはキオエア(Kioea)という種もいました。これら5種は、長くカーブしたくちばしで花の蜜を吸う鳥たちでした。全種絶滅してしまった鳥たちです。
カウアイ島のオーオー Moho braccatus
(最後に観察されたのは1985年)
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モロカイ島とマウイ島のオーオー Moho bishopi
(最後に観察されたのは1981年?)
オアフ島のオーオー Moho apicalis
(最後に観察されたのは1837年)
ハワイ島のオーオー Moho nobilis
(最後に観察されたのは1934年)
ハワイ島のキオエアChaetoptila angustipluma
(最後に観察されたのは1859年)
これらの5種は過去200年間ミツスイ科(Meliphagidae、Honeyeaters ハニーイーター)モホ属の鳥だとされていましたが、博物館に保管されている標本のDNAを調べてみたところ、西太平洋のミツスイ科(Meliphagidae)とは全く異なる種で、北アメリカ大陸やユーラシア大陸に分布するレンジャク科(Bombycillidae)のCedar Waxwing(Bombycilla cedrorum)に近い種であるということが分かったそうです。
虫や植物の実を食べるレンジャクの仲間が、約1400万?1700万年前にハワイ諸島に渡ってきて、蜜を吸う種へと進化し、その姿はニューギニアやオーストラリアに棲むミツスイ科の鳥達のように進化したそうです。このたび新しく作られた科の名前はMohoidaeです。
e! Science News
Smithsonian scientists rearrange Hawaii’s bird family tree
Thursday, December 11, 2008
SCIENCE NEWS
HAWAII’S HONEYEATER BIRDS TRICKED TAXONOMISTS
DNA from old museum specimens reveals evolutionary look-alikes
Friday, December 12, 2008
追記:ミツスイ科(Meliphagidae)の鳥達は「ハニーイーター(Honeyeaters)」で、アトリ科(Fringillidae) ハワイミツスイ亜科(Drepanidinae)の鳥達は「ハワイアン・ハニークリーパー(Hawaiian Honeycreepers)」です。
コメント2件
Kumiko | 2009.09.06 15:00
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絶滅も、新しい種の誕生も、自然の一部なのでしょうが、驚くほどの数の種が、驚くほどの速さで絶滅していく今、生態系のバランスが崩れ、その影響が人間にも降りかかってくるのですよね。
進化による新たな種の誕生は、ゆっくりな過程ではないでしょうか。でも植生の多様性が少なくなってくると、動物の多様性も少なくなってくるでしょうね。人間は新たなテクノロジーによって、物事を改善していく力があるけれども、真のQuality of lifeは得られるのかなあ・・・
rie | 2009.09.06 7:59
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綺麗な羽を持つ鳥ですね、オーオー
鳴き声も可愛らしい
絶滅してしまったこと、本当に本当にかわいそう
絶滅、絶滅寸前などはよく聞きますが、
これから進化したり、新しくこの世に生を受ける
新たな鳥っているのでしょうか?
口のきけない動物達の叫びを少しでも
私たち人間が聞いてあげられたらいいなと思います