新しい旅のスタイル
「リジェネラティブ・ツーリズム(再生型観光)」
ハワイ・ネイチャー・エクスプローラーズは、コロナ禍以前から、自然を見て楽しむという娯楽を目的とするだけでなく、そこに生きる動植物の生態や、人と自然の関わりや、現地の人々の生活や文化についてなど、できるだけ多くのことを体験して学び、目的地を遊び場扱いするのではなく、現地の自然や文化や人々に対する配慮と尊敬の気持ちを持って接し、保護や保全への関心を高めるエコツアーに力を入れてきました。そして収益の一部を自然保護団体に寄付していました。
ハワイでは観光業は大きな存在で、経済の支えとなってきましたが、オーバーツーリズムの問題が深刻化し、観光地の混雑による負担や、住民のクオリティー・オブ・ライフ(生活の質)低下など、ネガティブな影響が指摘されるようになりました。特にコロナ禍を経て、リジェネラティブ・ツーリズム(再生型観光)が求められるようになりました。
ハワイ在来種・固有種の植物や鳥たちに出会うことで知る、本当のハワイ。
それは、長い歴史と自然の中で培われてきたハワイの伝統文化を理解する第一歩。
ハワイの島々が誕生して以来、種子植物は約10万年に1種、シダ植物は約20万年に1種という割合で太平洋を渡ってきたとされています。これらの植物は、胞子や種子が風に運ばれたり、海を漂流したり、渡り鳥によって到達しました。
たどり着いたすべての植物が根付いたわけではなく、芽生えることができなかったものや、芽生えても枯れてしまったもの、子孫を残せなかったものも数多く存在しました。
生き延びて繁殖に成功した植物は、草食哺乳動物が存在しないハワイの環境の中で独自の進化を遂げました。
そのため、多くの植物が捕食の脅威から解放され、防衛手段であった毒や棘を退化させました。
例えば、かぶれの原因となる成分を失ったウルシの仲間、棘を持たなくなったセイヨウヒイラギの仲間・ラズベリーやイラクサ、害虫の少ない環境であるために、特有の香りを失ったミントなどがあります。
ハワイの植物の中には、花の形が鳥のくちばしに似ているものもあります。これは植物と鳥が共進化した素晴らしい例です。また、特定の虫によってのみ受粉が行われる植物も存在します。
ハワイの動物・植物たちは長い歴史の中で培ってきた“かけがえのない宝物”なのです。
外来生物が及ぼした影響。消えゆくハワイ固有生物の命。
多くのハワイ固有種は生育個体数が少なく、環境の急激な変化に弱い傾向があります。
また、競争相手や天敵がいない環境に適応したことで、生育競争力が弱い種も多く見られます。
ハワイ固有の鳥の中でも特に特徴的なのが、ハワイアン・ハニークリーパー(ハワイミツスイ)と呼ばれる鳥です。約570万年前、アジアからハワイに渡ってきたフィンチの一種が、ハワイの多様な環境に適応し、くちばしの形や食性を大きく変えながら約50種へと進化しました。その中には、くちばしを交差させて虫を採る種や、上下のくちばしを動かせる種も存在します。しかし、森林伐採や外来種の影響により、その多くが絶滅し、現在は約3分の1しか残っていません。
ポリネシア人がハワイに移住した際、約25種の植物と共に豚、犬、鶏、ネズミ、ヤモリなどが持ち込まれました。さらに、西洋人の渡来により、ウシ、ウマ、ロバ、ヤギ、ヒツジ、シカの草食哺乳動物が持ち込まれました。これにより、防衛手段を失ったハワイの植物は、瞬く間に食べ尽くされました。
また、西洋人が持ち込んだ蚊は、外来種の鳥が媒介する病気をハワイ固有の鳥たちに感染させ、大きな脅威となりました。
ハワイ固有の鳥たちは免疫を持たず、多くがこの病気によって死んでしまいました。一部の鳥、例えばアマキヒは免疫を獲得しましたが、他の多くの鳥たちは標高の高い蚊のいない森林に追いやられています。しかし、標高の高い地域の森林はすでに牧場に転用されていることが多く、生息環境の減少がさらなる脅威となっています。
さらに、野ブタや他の草食哺乳動物が生息する森林では、下層植生が減少し、花の蜜や実を主食とする鳥たちにとって厳しい環境となっています。また、外来植物の繁殖もハワイの森林に悪影響を及ぼしています。
もちろん、火山や滝・星空もツアーの一部。
だけど、ツアーの活動を通してもっと深くハワイを好きになってもらいたい。
ハワイを訪れても、固有の鳥や植物について知る機会が少ないまま帰る人が多く、地元住民でさえその現状を知らないことが珍しくありません。リゾートホテルや住宅がある環境では、鳥も植物でも外来種ばかりで、ハワイ固有の鳥を見る機会は限られています。
現在、ハワイ固有の植物や鳥の多くが絶滅危惧種に指定されており、保護活動が進められています。具体的には、森林をフェンスで囲い草食哺乳動物の侵入を防ぐことや、外来種の駆除、個体数増加のための繁殖プログラム、森林再生などが行われています。こうした努力によって、ハワイの豊かな生態系を守るための取り組みが続けられています。
私たちと一緒に、もう一歩“本当のハワイ”に踏み込んでみませんか?
人数に関係なく、税込み $1,200(1日あたり)となります。
※ツアー当日、現金(米ドル)でのお支払いをお願いいたします。
※料金には食事代・入園料などは含まれておりませんので、ご了承ください。
ハワイ火山国立公園やハカラウ・フォーレスト国立野生生物保護区のツアーのほか、
お客様のご希望に合わせたさまざまなツアーのご提案が可能です。
数日間にわたるツアーの場合、到着日に半日ツアーを組み込むことも可能です。
日程や内容に応じたオリジナルプランをご提案いたしますので、どうぞお気軽にご相談ください。
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