自然保護
ハワイ火山国立公園
自然保護団体ザ・ネーチャー・コンサーバンシーの協力を得て、ハワイ火山国立公園に、11万6千エーカー(469.44平方キロメートル)におよぶ土地が新たに加えられました。21万7千エーカー(878.17平方キロメートル)であった国立公園が約50%拡大したことになります。
2千200万ドルで購入したこの土地は、デイモン財団が所有していたカフク牧場です。デイモン財団は、1924年に豪商サミュエル・ミルズ・デイモン氏が亡くなり、彼の遺言により創立されたものです。デイモン氏は米国マサチューセッツ州出身の宣教師の息子で、現在のファースト・ハワイアン・バンク(ハワイの銀行)の基盤となる銀行を創立した人です。 デイモン財団の最後の相続人(デイモン氏の最後の孫)が亡くなると、財団を解体することになっていました。2004年11月9日に最後の孫娘であるジョウン・デイモン・ヘイグ女子が亡くなり、財団を解体することになり、財産分与のためにカフク牧場も売り払うことになりました。2003年7月3日にカフク牧場の購入が完了しました。
この新しく加わった土地には、’akepa(コバシミツスイ)、’akiapola’au(カワリハシハワイミツスイ)、and Hawaiian creeper(キバシリハワイミツスイ)、’io(ハワイノスリ), nene(ハワイガン)、’ope’ape’a(ハワイシモフリアカコウモリ)、’ua’u (ハワイシロハラミズナギドリ)のような絶滅危機種にとっても、’elepaio(ハワイヒタキ)、’i’iwi(ベニミツスイ)’amakihi(ハワイミツスイ)’oma’o(ハワイツグミ)、’apapane(アカミツスイ)にとって重要な環境があります。また’alala(ハワイガラス)が飼育センターから野生に戻れる環境を取り戻すことが可能となる場所の候補地でもあります。
この地方にのみ生息するギンケンソウの仲間や、他の固有種の植物も、この土地に残っています。
この土地の東側は州立森林保護区と、これまでのハワイ火山国立公園があり、西側にも州立森林保護区、州立自然保護区、米国内務省魚類野生生物局が管理する国立野生生物保護区、自然保護団体ザ・ネーチャー・コンサーバンシーが管理する保護区がありますので、今後の自然環境保護に重要な土地です。そして先住民たちが利用していたトレールや住居跡や祭壇など文化的な遺産も多く残っています。
ハワイでは、これが歴史上最大の自然保護のための土地購入です。
このブログは、ハワイ島でエコツアーを案内するHAWAII NATURE EXPLORERSの環境保護への取り組みのひとつです。緑豊かなヒロよりアロハをこめて発信しています。