植物

ハリエニシダについて

Gorse on Mauna Kea

ゴースGorse(Ulex europaeus)は、西ヨーロッパ原産のマメ科の常緑低木で、60cm?2mぐらいの高さに成長します。苗木は3小葉からなる葉を持ちますが、成長するとともに、葉の本体である葉身が退化して、4?14mmの刺のような偽葉(葉柄が発達して葉の代わりになったもの)をつけます。
和名ではハリエニシダです。エニシダ(江戸時代に中国を経由して日本に渡来した地中海沿岸地方原産の低木)に似た黄色い花を咲かせ、針のように尖った偽葉を持つので、それが和名の由来です。
日当たりがよく、ある程度湿度のある場所を好みます。窒素を固定するタイプの植物なので痩せた土地にも繁殖し、群生します。また、カルシウムやマグネシウムやナトリウムなどの養分を土壌から吸収し蓄える性質を持っているので、土壌が悪化します。固体と固体の間には、大抵何も生えない状態になるので、土地が侵食されやすくなります。種はさやから3mも上に弾けとびます。除草するために燃やすと、とても燃えやすい木ですが、土中の部分が残り、そこから伸びてきます。また燃やした後は、種が発芽しやすくなり増える一方です。

Gorse seeds

ハワイでは、園芸種(垣根用)として持ち込まれたものですが、マウイ島とハワイ島の標高200?2100mの牧草地や道端に繁殖しています。1910年ごろに帰化し始めたようです。ハワイ島では、マウナ・ケア山の南東に面する中腹に大繁殖しています。
国際自然保護連合(IUCN)の「世界の外来侵入種ワースト100」のひとつに指定されています。


このブログは、ハワイ島でエコツアーを案内するHAWAII NATURE EXPLORERSの環境保護への取り組みのひとつです。緑豊かなヒロよりアロハをこめて発信しています。

2007-05-11 | Posted in 植物No Comments » 
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