火山
もくもく上昇するハレマウマウ火口の噴気
2008年3月10日から12日の間に出来たハワイ島キーラウエア火山ハレマウマウ(Halema’uma’u)火口の噴気孔からモクモクと出だした噴気は、初めは水蒸気とガスを多く含む白い噴気でした。
しかし約2週間後(3月23日の夜の活動があってから)火山灰が混じった灰色がかった茶色の噴煙に変わり、3月27日の午前8時ごろから一時的に白い噴気と変わりました。この噴気孔から噴気が出てくる音は、カルデラの北西側の縁にあるハワイ火山観測所(ジャガー・ミュージアムに隣接した建物)でも聞こえたそうです。 午後にライブカメラの映像を見てみると、また灰色がかった茶色の噴煙に戻っていました。午後4時半ごろに戻ったそうです。この白い噴気には灰よりも火山ガラスが多く含まれていたそうです。
右上のと右の写真は今年のものです。
右下の写真は1973年(このブログ記事を書く35年前)のハレマウマウ火口で、火口縁と火口壁から噴気が沢山でている様子が分かります。火口の手前に見えている建物はハワイ火山観測所です。
1969年から1974年にかけては、東リフトゾーン(East Rift Zone)のマウナ・ウル(Mauna Ulu)が噴火していました。山頂部では、その間、ただ蒸気を出していたときもありますが、以下のような噴火が起こりました。
1971年:ハレマウマウ火口の東の縁、ハレマウマウ火口にある南西側のカルデラの縁で南西リフトゾーン(Southwest Rift Zone)に沿って、そしてカルデラの南側の縁での亀裂噴火
1974年:ハレマウマウ火口の南西の縁やカルデラの南側の縁とその南東部での亀裂噴火
1975年:ハレマウマウ火口の東側の縁での裂け目
その後、数年間は山頂部での噴火はありませんでしたが、1982年4月30日にハレマウマウ火口の東側の縁で短期間の裂け目噴火があり、同年9月25日にハレマウマウ火口より南東部側のカルデラ南側の壁の近くで裂け目噴火が起きました。
その翌年1983年の1月3日に東リフトゾーン(East Rift Zone)のプウ・オーオー(Pu’u O’o)の噴火が始まり、プウ・オーオーとその近くの噴気孔はそれ以来ほぼ継続的に噴火しています。1984年にはマウナ・ロア山も同時に噴火しました。
プウ・オーオーの近くから流出した溶岩は2008年3月5日に再び(約9ヶ月ぶりに)カラパナ(Kalapana)方面の海に流れ込み始めました。
コメント2件
Kumiko | 2008.03.31 3:23
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いつも読んでくださってありがとうございます。
この生きたキラウエア火山の動き、とても興味深いですよね。
Mami | 2008.03.30 21:06
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3月に入ってキラウェア火山の活動が活発になってから、この話題の記事をたくさん書いて下さったおかげで、いろんな発見ができました。現地に行っても解説が英語だから見てなかったのでしょうね。いつも新しい記事を見るのが楽しみです。
これからどうなるのか、ハレマウマウ火口!!ホントに目が離せな状態ですね~!!