植物

レフア・マモ

Lehua Mamo

溶岩台地に芽生えたオーヒア・レフア(Ohia-lehua)。この木は芽生えてからまだ10?15年。オーヒア・レフアの花は赤いもの、朱色のもの、黄色いもの、その中間色もあります。黄色い花はレフア・マモ(Lehua Mamo)と呼びます。場所によっては、レフア・マモが比較的多いところもあります。
Mamoレフア・マモのマモというのは鳥の名前です。絶滅してしまった鳥です。ハワイ島固有のマモ、ハワイ・マモHawai’i Mamo(Drepanis pacifica)は、蜜が好きな鳥でした。特に花筒がカーブして長いロベリアの花の蜜が好きだったそうです。 森の枝や葉が形成する最上部の層(キャノピー)に住む鳥だったそうですが、ロベリアの仲間たちは下層植生なので、オーヒア・レフアの木の上部から、下のほうに生えているロベリアの花の蜜を求めて下りてきていたのでしょうか。湿潤な森が手付かずの状態であったころには、地面に生えているものだけでなく、木に着生したロベリアも沢山あったのでしょう。
ハワイ・マモの体長は23センチで、光沢のある黒と黄色の鳥でしたが、腰から上尾筒にかけてと下尾筒の黄色い羽は装飾に用いられました。その美しい羽のために、多くのハワイ・マモが捕らえられました。羽をむしり取られてから食べられてしまったものもいるかもしれません。羽をむしり取られてから放たれたものもいるでしょうが、かなり弱ってしまったのではないでしょうか。カメハメハ1世のケープ(マント)は何十万羽のマモの羽で装飾されたものです。
ハワイ・マモはヒロにもいたそうです。ヒロでは1898年に観察されたのが最後、ヒロの山側のカウマナでは1899年が最後だそうです。マモを絶滅に追いやった大きな原因は、蚊が媒介する鳥の病気や環境破壊だと言われています。
私は、綺麗なレフア・マモを咲かせるオーヒアの木が、力強く溶岩台地に生えている様子や、古い森で巨大に成長している様子を見るたびに、かつてハワイ島に住んでいたマモの姿を思い浮かべます。
ハワイ・マモの鳴き声は長く、もの悲しげな、口笛を吹くようなさえずり(long plaintive whistle)と図鑑には書いてありますが、いったいどのような響きの鳴き声だったのでしょうか。この鳥の鳴き声の真似ができる人もいたのでしょうが、それも今では過去のことになってしまっています。
もの悲しげな鳴き声・・・ただ単にそういう鳴き声だったのでしょうが、でも急激に変わっていく環境を感じ取り、だんだん仲間達がいなくなっていくことに気づき、本当に悲しかったから、なおさら悲しげな鳴き声だったのではないかと私は考えてしまいます。なぜなら、イイヴィ(このブログのヘッダーの赤い鳥)が沢山住んでいるハワイ島の保護された森だと、イイヴィたちの鳴き声はとても元気一杯で、とても幸せそうに聞こえるのに、個体数が少なくなってしまったカウアイ島の森では、あまり鳴き声は聞こえないし、聞こえたとしても声が弱く、悲しそうに聞こえるからです。


2009-02-04 | Posted in 植物7 Comments » 

コメント7件

 Keiko | 2009.02.05 17:48

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黄色いオヒア、赤とはまた印象が
違って、目を奪われます。
レフア・マモというのですね!
勉強になりました。
この島にさまざまな美しい鳥達が
飛び回っていた時代。そんな時代に
戻って、森を歩いて、鳥達を眺めることが
出来れば、とっても幸せですよね!

 Kumiko | 2009.02.05 18:35

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すでに絶滅してしまった種が圧倒的に多くてとても悲しいのですが、現在まで生き延びた種はわずかですが、その種が全部、再び標高が低いところにも住めるようになればいいですね。そう願っています。強く願っています。
Keikoさんが住んでいるプナ地区だと、アマキヒというハニークリーパーの一種が、海抜ゼロのところにも再び住むようになっていますよ。鳥の病気に免疫がついたということです。この鳥は虫が好きですし、蜜も食べます。色んなものを食べる種です。くちばしが特殊でない種で、順応性が高いといえますね。生き残りやすい種というわけです。
いずれにせよ、他の種もこの種のように、蚊が住んでいる環境でも住めるようになりますように。この種が成功したので、他の種にも可能性はありますね。

 rie | 2009.02.05 22:35

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真っ黒な溶岩台地のオヒア・レフアを見た時の印象、力強く綺麗な花を咲かせていたのを見て、
ゾクゾクってしたのを覚えています。
自然ってすごい!って。
レフア・マモも是非見てみたいです!!
マモは絶滅してしまった鳥なのですね、
本当にかわいそうに。
マモが登場するフラソングでは、
昔ハワイ島でレフアの蜜を吸って楽しそうに飛んでいたであろう姿を思い浮かべて踊りたいな~と思います。
今は亡きマモに私が出来る事は、それ位かなぁ~。

 Kumiko | 2009.02.06 2:09

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真っ黒な溶岩台地のオヒア・レフアって、本当に力強いですよね。強く生きることを教えてくれます。
Rieさん、次回いらっしゃったときには、ぜひレフア・マモを見ましょうね。我が家にも2本ありますよ。

 Keiko | 2009.02.07 16:54

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アマキヒ、探してみます。
庭にはいろいろな鳥が来ますが、
近くまで来る鳥やよく見る鳥は
おなじみの鳥ばかりですが、
注意してよーく見ると、違う鳥が
見つかるのかもしれません。
この島が、再び鳥たちのパラダイスに
なると素晴らしいですね!

 ラポール | 2010.02.10 22:26

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私はハワイアンフラを習っていますが、次に習うのが nani ahiahi という曲です。
この曲のヒストリーを探していて、ここにたどり着きました。
レフアマモの悲しい物語。。。。
心を込めてフラしますね。

 Kumiko | 2010.02.11 11:17

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Nani Ahiahiは夜の美しさという意味ですが、オシロイバナのハワイ語名ですね。熱帯アメリカ原産の植物で、ハワイでは1871年ごろには既に帰化植物となっていたそうです。

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