火山

環境にやさしい地熱発電

ハワイ島プナ地区カポホは、キーラウエア火山の東側の裾にあります。ヒロから約21マイル(約33キロ)南です。この辺りは、キーラウエア山頂直下のマグマ溜まりから東側に向ってマグマが地下を移動する地盤の弱い地帯・リフトゾーン(Rift Zone)に位置するため、噴石丘や溶岩流があちこちに見られます。有史以前のものから、新しいものでは1960年のものまであります。1960年の噴火ではカポホ村全体が埋め尽くされてしまいました。
カポホには、Puna Geothermal Venture (PGV)と名の地熱発電所があります。1960年代から地熱発電1993年に電力生産が開始したこの地熱発電所は、2008年に15周年を迎えました。
Watch the PGV 15th Anniversary Celebration. Listen to Lt. Governor Aiona.
1881年にカラーカウア王はニューヨークのトーマス・エディソンを訪れて、ハワイの火山のエネルギーを利用することについて話し合ったそうです。当時は実現されませんでしたが、1960年代にハワイにおける地熱発電が注目され始め、1976にハワイで初めて地熱井が掘られました。現在約30メガワットの再生可能エネルギーがハワイ島の電力会社(Hawaii Electric Light Comany)に供給されています。これはハワイ島での需要の約20%です。
燃焼させることにより二酸化炭素を発生させる化石燃料を使わず、二酸化炭素の排出量が少ない地熱発電は、地球環境にやさしい発電です。
余談: カポホの下には今でもマグマが溜まっているところがあります。2005年に8300フィート{約2.5キロメートル)の深さの地熱井に、下から20フィート(約6メートル)マグマが上昇してきたそうです。ハワイの溶岩は玄武岩溶岩ですが、地熱井の中に入ってきたものは二酸化珪素を多く含んだ石英安山岩(dacite)だったそうです。
Star Bulletin December 22, 2008

 

 

2009-03-27 | Posted in 火山No Comments » 
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