自然保護

コキ・フロッグことコキコヤスガエル

Coqui frogs

ハワイで通称コキ・フロッグ(Coqui Frog)と呼んでいるカエルは、プエルトリコ原産のコキコヤスガエル(Eleutherodactylus coqui)です。「コキー」という大きな鳴き声が名前の由来です。(複数のコキ・フロッグの鳴き声)  1988年ごろにハワイに侵入してきました。植物に紛れてやって来たというのが定説です。
国際自然保護連合(IUCN)が定めた「世界の侵略的外来種ワースト100 (100 of the World’s Worst Invasive Alien Speicies)」に選定されています。
雌が地面の落ち葉の間や苔などにを産み、雄が卵を抱き守ります。オタマジャクシの期間がなく、14?17日間で卵から直接5ミリぐらいの子ガエルが孵化します。成熟するまで約8ヶ月で、4?6年も生きるそうです。大きいものは体長5センチぐらいになるそうです。

原産地のプエルトリコでは、1年に4?6回、1回あたり34?75個の卵を産むそうですが、ハワイの実験室では、2週間半おきに卵を産むそうです。つまり1年に26回で、1匹の雌が産む卵の数は1年に1400個ということになります。
原産地であるプエルトリコでは、標高0?1000メートルの雨林に生息していて、20平方メートルの土地に平均40匹生息しているそうですが、ハワイ島では同じ広さの土地に200匹という数だそうです。ヘビなど天敵がいないからです。
昼間は大きな丸まった落ち葉などの下に潜んでいますが、夜になると木に登り、地面から1?2メートルぐらいのところで鳴きます。夜行性の捕食者として、地面から木々の上部までの間で、主に昆虫やクモなど節足動物類を捕食するそうですが、カタツムリや小さなカエルなども捕食するそうです。
ハワイの森林に生息するハワイ固有の昆虫やクモやカタツムリを捕食してしまい、昆虫やその幼虫を主食とするハワイ固有の鳥達にも影響を及ぼします。
ハワイのデリケートな生態系に大きな影響を及ぼすだけでなく、1晩中、1年中続く大きな鳴き声はうるさいので問題です。

2009-08-05 | Posted in 自然保護2 Comments » 

コメント2件

 まいら | 2009.08.06 10:22

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はじめまして、久美子さん。
固有種の植物や鳥の写真がとても綺麗でいつもうっとりしながら見ています。
コキの泣き声って我が家の周りの田んぼで鳴いている緑ガエルや牛ガエルとはぜんぜん違いますね。
もしこれを聞かずにハワイ島で初めてコキの声を聞いたら鳥が鳴いていると間違えたと思います。
しかしおたまじゃくしにならずにカエルになるなんて驚きです。
前に紹介されたブダイが砂浜を作っている話もビックリしました。
来年2月にハワイ島に行く予定なのでそれまでこちらのブログで色々勉強したいと思います。
これからも興味深いお話をよろしくお願いいたします。

 Kumiko | 2009.08.06 11:51

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「夜行性の鳥だと思った」とおっしゃるお客様が多いですよ。昼間でも薄暗くてしっとりしているところだとちょこちょこと声が聞こえてきますよ。

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