旅行記
いとしいカウアイ島への旅 2日目 その3
私がカウアイ島の中で一番好きなところはコーケエの森。ハワイ島で一番好きなところはどこですかと聞かれると、同じく森なのです。ハワイの精髄の最後の遺物だからです。森に行くと島の誕生以来続いているハワイの鼓動と息吹を深く感じることができます。
空と海とカララウ渓谷の景色は息を呑むような絶景です。遠くにシラオネッタイチョウが飛んでいる姿が見えました。
もう10月ですから、ハワイはこれからがホオイロの季節です。気温が低めで雨が多めの季節です。渡りのシギの仲間達がすでに帰ってきています。ガンカモ科の鳥達も帰ってきます。次にザトウクジラも帰ってきます。
上の写真はアカネ科のピロ、これは木なので実が目線のレベルなのでぱっと目につきます。下のは同じくアカネ科のマーコレ。これは地面に這うように生えています。
ハワイの森の植物の花は小さいものが多いです。小さいけれど、とても綺麗だし、とても不思議だし、なんだか森の妖精のような感じです。見逃してしまうともったいない。
上の写真はシソ科のモーヒヒ、香りのないミントのひとつです。下の写真はクサトベラ科のナウパカ・カハカイ。どちらの種も、ハワイ島にあるものとは違う種です。ひさしぶりだね?元気?と声をかけてあげました。
雨が多いところの森では、木々の下に多種多様な植物が沢山生えています。下の写真の木はウコギ科のラパラパです。ハワイ島にはオーラパというよく似た植物がありますが。ラパラパはありません。カウアイ島には両方あります。
ハワイの植物たちはバランスよく共存しているようです。こういうところに外来種の植物が浸入すると大きな問題を引き起こします。世界中どこにいってもないハワイ独自の植物を大切にしたいです。
上の写真はツツジ科のオーヘロ。花の形はハワイ島のものと違っています。下の写真はユリ科のウキウキ。私がいつもハワイ島のキーラウエア火山で見るウキウキは水色の実をつけます。
森には色んな緑があります。薄い緑、濃い緑・・・ 緑色のものは葉っぱだけではありません。
緑色をした実もあちこちにあります。これはミカン科のモキハナ。カウアイ島を代表する植物です。アニスのような香りがあり、レイに用います。
モキハナに似たものもあります。これは同じくミカン科のクーカエモア。クーカエとは糞のことで、モアは鶏。糞のような香りはしませんよ。これも柑橘系の香りがします。
トレール折り返し地点で歓迎してくれたのはエレパイオ。ヒタキの仲間です。好奇心が旺盛な鳥なので、近くにやってきます。ハワイ島にいるエレパイオより薄い色をしています。
カウアイ島の鳥達はどんどん減少していっています。鳥の病気を媒介する蚊が地球温暖化とともに上昇してくるからです。カウアイ島には高い山がありませんから、鳥達は蚊から逃れることができません。
遠くからぱっとみたところハワイ島にあるシダと似ていても、近くで見てみると違います。葉の様子も、毛の様子も・・・
もっともっと色んな植物を見たかったかったけれど時間切れ。このブログ記事ではご紹介できなかったけれど、今回、フトモモ科のオーヒアや、キキョウ科のハーハーアイアカマヌや、キク科のナエナエや、イネ科のウキや、ユリ科のパイニウ、ヤブコウジ科のコーレアや、サルトリイバラ科のホイ・クアヒヴィなども観察してきました。
アジサイ科のカナヴァオは実をつけていました。色づいてきた様子が下の写真でわかります。
この辺りにはトンボが沢山います。ハワイ語ではピナオと言います。写真はうまく撮れませんでしたが、綺麗な青い色をしているのがわかります。
ハワイの宝物を沢山沢山見ることができたので大満足でした。上を見たり、下を見たり、横を見たり、でも足元には気をつけていたはずなのですが・・・、でも転んじゃいました。ぬかるみは少なかったので、この程度で収まりました。
駐車場に戻ると、ハイキングを始める前に出合ったコーレア(ムナグロ)が、まだ同じところにいました。いつも駐車場で観光客に餌をもらっているようで、ずいぶん近くまで近寄ってきました。ネーネー(ハワイガン)が来るようなところでは、餌をやらないでくださいという看板がたっているのですが、コーレアのためにも、そのような看板が必要だなって思いました。