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ハワイの鳥たちを守るためにご協力をお願いします。
いきなりショッキンな写真でごめんなさい。だけど、これはハワイの悲しい事実を証明する大事なシーンなんです。ハワイでは住民や観光客の一般的な行動範囲には、沢山鳥が住んでいますが、そのほとんどは外来種です。在来種(そのほとんどは固有種)は絶滅危機におかされています。プランテーションや牧場などのために自然環境が破壊されてしまったことも大きな原因ですが、人によって持ち込まれた蚊が鳥の感染病を媒介してることが、現在は最も致命的な問題です。以下は今行われているハワイの鳥たちを守るためのファンドレイジングGoFundMe “Help Save Hawaiian Birds: A’ole Mosquitoes Hawai’i “の情報を日本語に訳したものです。
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ハワイはハワイ在来種の鳥たちも含めて、世界で最も絶滅危惧種が多いところです。
ヒトがハワイに移住してきて以来77種を超える鳥たちが絶滅し、そのうち30種以上は人により蚊が持ち込まれてから絶滅しました。
1826年までハワイには蚊は存在しなかったのです! 蚊が致命的な鳥マラリ原虫や鳥ポックスウィルスを媒介して、貴重なハワイ在来種に感染拡大が進みました。現在残っている種も危険にさらされています。
特にマウイ島とカウアイ島は、温暖化により、在来種の鳥たちが残っている標高が高い環境に蚊の繁殖が広がってきています。
過去10年間に、種によっては個体数が50%、75%、98%も減少しました。このままでは、2100年までに、残りの鳥たちの多くは野生絶滅か、絶滅寸前となっているだろうと専門家たちは推測しています。
幸いなことに、蚊の繁殖を食い止めることができる先端技術の実用化がいくつか期待されています。
蚊がハワイに持ち込まれてから約200年経ってやっと今、安全に蚊を根絶させることが可能な解決法がいくつか開発され、ようやくハワイの在来種の鳥たちを破滅的な感染症を広げる蚊から守ることができる日が近づいてきました。
世界中ですでに広く使われている方法はボルバキア属細菌(Wolbachia)です。ボルバキアは世界中の昆虫の体内に高頻度で存在する共生細菌の一種です。面白いことに、雄の蚊と雌の蚊が、それぞれ異なるボルバキア属細菌株に感染していると、子孫を残せなくなります! この方法を用いて野生の蚊の個体数を96%も減少させたという研究例があります!
もう一つの方法は、遺伝子を編集するクリスパー(CRISPR)と呼ばれる最新の遺伝組み換え技術を利用して、雄の子孫しか残さないように雄の蚊の遺伝子を編集するというものです。(雄ではなく雌が鳥や人を刺す)この遺伝子が広がると、雄だけが存在するようになり根絶します。この技術はハワイの鳥たちを救うための初めての一番の望みです。 詳しくは https://abcbirds.org/biotechnology-hawaiis-invasive-mosquitoes/ をご参照ください。
ハワイの鳥たちを守るために、ハワイ大学ヒロ校の蚊の研究室では、ボルバキア属細菌(Wolbachia)とクリスパー(CRISPR)技術の開発と、野外での使用実現化に力を入れていますが、この非常に重要な研究を進めるためには資金援助が必要です。
ハワイの在来種の鳥たちの最大の脅威は明らかに蚊です。その次は時間です。新しい技術の開発、実験、実用化にかかる時間は、鳥たちに大きな影響を与えます。今までに例のない新しい技術が鳥たちを救うための望みを与えてくれますが、絶滅を食い止めるのが手遅れになってしまう恐れもあります。絶滅は永遠です。
ハワイ在来種の鳥たちを守るために、この重大な研究を支援してください。そして技術開発のスピードを上げるため協力ください。 GoFundMeを通して支援金を寄付することも可能(ハワイ時間の2020年8月15日まで)ですし、研究室へ直接寄付することも可能です。