ハワイの文化

ハワイの月齢と暦

Moonハワイの先住民たちは、自然に密着した生活を営んでいました。星の位置や月の満ち欠けから、正確に時間や季節を把握して農業や漁業に活用していました。

Hilo ヒロ(1晩目):日が沈むと同時に、西の空に細い月(月齢1、日本で言う2日月)が見える夜です。この夜は魚はサンゴ礁に隠れているので、浅瀬での釣り(リーフ・フィッシング)には適していません。深海釣り(ディープ・シー・フィッシング)に適しています。タロイモやサツマイモなど地中にできる作物の収穫には適していません。丸く大きく育ってほしいものは植えません。

Hoaka ホアカ(2晩目): ホアカとは三日月形という意味ですが、霊魂という意味もあり、霊魂が影を作り魚が隠れてしまうので、釣りには適していません。昔は夜の儀式が行われていました。

Kū Kahi クー・カヒ(3晩目)
Kū Lua クー・ルア(4晩目)
Kū Kolu クー・コル(5晩目)
Kū Pau クー・パウ(6晩目)
サツマイモやタロイモを植えるのに適しています。ヤシもまっすぐ上に伸びて、元気に力強く育ちます。釣りに適していますが、潮の流れが変わる直前です。


‘Ole Kū Kahi
オレ・クー・カヒ(7晩目)
‘Ole Kū Lua オレ・クー・ルア(8晩目)
‘Ole Kū Kolu オレ・クー・コル(9晩目)
‘Ole Kū Pau オレ・クー・パウ(10晩目)
オレは無、非生産的という意味です。潮が満ちて、海が荒れるので、釣りには適していません。作物を植えるのも控えめにして、釣りも オレ・クー・パウが来るまで待ちます。 ウル(パンノキ)を植えるのには適しているそうです。

Huna フナ(11晩目): フナとは小さい、隠れているという意味で、また刺がある、角があるという意味でもあります。月の角ばったところが見えなくなることを意味しています。タロイモやサツマイモやヒョウタンなど、地中や葉の下に隠れるような作物に適したときです。穴に隠れている魚を釣るのに適しています。

Mōhalu モーハル(12晩目):ハワイの四大神の中で一番偉い神だとされているKāneカーネ(太陽の光や新鮮な水など、生命の根源になる要素を司る神)にとって神聖な夜なので、魚、海藻、果物を食べてはいけません。ヒョウタン、バナナ、タロイモなど、この月のように丸みを帯びて大きく育ってほしい作物を植えるのに適しています。 モーハルとは(花が)開くという意味を持っています。

Hua フア(13晩目):フアとは卵、果物、種という意味です。満月に近づき卵のように丸みを帯びてきていることから、そのような名前がついています。農業に関連する気候や天気を司るとされ、平和と農業、豊饒の神であるLonoロノにとって神聖な夜です。陸も海も報酬豊かな日です。ハワイの先住民にとっては、満月は4晩続きました。フアが満月の1晩目です。
Akua アクア(14晩目):アクアとは神や女神のことです。死体、悪魔、偶像という意味もあります。2晩目の満月で、ほぼ完璧な満月です。釣りに適した夜です。食料が増えるように神々に捧げ物をしました。
Hoku ホク(15晩目):3晩目の満月で、ハワイの先住民にとっては一番丸い満月です。日の出の前に沈むことがあったので、Hoku Palemoホク・パレモ(沈んだホク)と呼び、日の出の時にまだ出ている場合はHoku Iliホク・イリ(取り残されたホク)と呼ばれました。 列状に植える作物に適しています。
Māhealani マーヘアラニ(16晩目):満月最後の夜です。この満月も日の出の後にも見えます。現在一般的に満月と呼ばれる月です。農作物を植えることや釣りに関してだけでなく、全ての仕事、作業に適しています。潮の流れは強いですが、釣りには適しています。夜には男性だけによってバナナが植えられたそうです。

Kūlua クールア(17晩目):この月は暗くなってから出てきます。初収穫物を神々に捧げます。潮の流れは強いですが、釣りには適しています。

Lā’au Kū Kahi ラーアウ・クー・カヒ(18晩目)
Lā’au Kū Lua ラーアウ・クー・ルア(19晩目)
Lā’au Pau ラーアウ・パウ(20晩目)
ラーアウとは植物のことです。ヒョウタンなどのツルは硬くなり、この日に植えた木の実(パンノキの実など)は硬くなってしまいますが、他の植物を植えるのには適しています。薬草を採集するのにも適しています。

‘Ole Kū Kahi オレ・クー・カヒ(21晩目)
‘Ole Lā’au Kū Lua オレ・クー・ルア(22晩目)
‘Ole Pau オレ・パウ(23晩目)
再び、無と非生産的な3晩がやってきます。月が地球から一番遠ざかっているときです。風が強く、潮が満ちています。作物を植えることも釣りを植えることもしません。草引きをしたり、片づけをしたりします。オレ・パウは海や漁業の神として信仰されているKanaloaカナロアにとって神聖なる夜です。捧げ物と祈りをします。

Kāloa Kū Kahi カーロア・クー・カヒ(24晩目)
Kāloa Kū Lua カーロア・クー・ルア(25晩目)
Kāloa Pau カーロア・パウ(26晩目)
カーロア・クー・カヒはオレ・パウに引き続きKanaloaカナロアにとって神聖なる夜なので崇拝します。バナナ、サトウキビ、カジノキ、タケなど長い枝を持つ作物や、サツマイモやヤムイモなでツルを持つ作物を植えるのに適しています。釣り(特に貝や甲殻類)にも適しています。

Kāne カーネ(27晩目):夜明けに出てくる月です。万物の根源、生命の神であるKāneカーネと、農耕の神、豊饒の神であるLonoロノを崇拝することに専念します。健康と食料のためにです。

Lono ロノ(28番目):夜明けの始まりに出てくる月です。引き続きKāneカーネとLonoロノを崇拝します。雨のためにです。

Mauli マウリ(29晩目):日の出とともに、または直後に出てくる月です。潮が引いて釣りに適しています。結婚式に適しています。

Muku ムク(30晩目):この月は日中に出てくるので全く見えません。釣りに適しています。


このブログは、ハワイ島でエコツアーを案内するHAWAII NATURE EXPLORERSの環境保護への取り組みのひとつです。緑豊かなヒロよりアロハをこめて発信しています。

2006-10-09 | Posted in ハワイの文化No Comments » 
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