蝶など

ハワイメンハナバチ

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ハワイ固有のメンハナバチたちについての話を聞きに行ってきました。

ムカシハナバチ科(Colletidae)のメンハナバチ(旧名チビムカシハナバチ)属(Hylaeus)。小型で単独性。(ハワイ諸島には現在はミツバチやスズメバチのような社会性のハチが人によって持ち込まれていますが、もともと分布していませんでした。)顔に黄色い模様があるので英語ではyellow faced beesと呼ばれています。ハワイ固有植物にとって大事な送粉者(花粉媒介者・授粉者)です。

1種の祖先種から63種(現在知られている数)に分化したそうです。19世紀後半には至る所にいる虫だったそうですが、100年間の間に急激に減少してしまいました。現在7種は絶滅の恐れが極めて高くなっています。

2014-07-24 | Posted in BLOG, 蝶などNo Comments » 

 

Save the Kamehameha Butterfly

2014-03-31 | Posted in BLOG, 蝶などNo Comments » 

 

“Koa Looper”

photo (32)

2013年1月よりハワイ固有のシャクガ科のKoa Looper(Scotorythra paludicola)の異常大発生により、ヒロからハーマクアのコアの森林(約25000エーカー)が枯れ木のようになってしまいました。サドルロード周辺のコアの木も葉がなくなってしまいました。

photo (34)

ハワイ固有のコア(マメ科アカシア属)だけでなく、外来種のアルビジア(マメ科ネムノキ属)の葉も食べてしまっています。これはアカカ・フォールズ州立公園のアルビジアの木。Department of Land and Natural Resourcesにこの写真を送ってみたら、これはその虫だという返事がきました。

photo (33)
成虫は羽を広げると1.5 ? 2インチで、羽の色は薄茶のものからこげ茶色まで様々です。 幼虫はいわゆるシャクトリムシのようで、小さな幼虫は黒く、コアの偽葉の表面を食べますが、大きくなると1インチほどになり、色は灰色、茶色、緑など様々です。大きくなった幼虫は葉を食べつくします。1ヶ月ほどの幼虫の段階があり、10-12日間の蛹の段階があり、蛾は何週間も生きます。
現在のところ、標高が低めの環境で大量発生が起きているようで、標高2000メートル近くの森林では大丈夫なようです。
1892年の大量発生は記録されていて(それよりも以前に起きた大量発生も口頭で語り伝えられている)、過去100年間の間に数回大量発生が記録されているそうです。
2013-05-06 | Posted in 蝶などNo Comments » 

 

オーペアペア


怪我をしたオーペアペア
Three Ring Ranchで治療してもらい、
回復後、夕暮れ時の空に放たれ、
元気に飛んでいきました。
2013-02-25 | Posted in 蝶などNo Comments » 

 

Hawaii as a Nursery of Evolution

地球上で最も大陸から隔絶された海洋島であるハワイ諸島は、独自の進化を遂げた固有種が多く存在します。ハワイで進化したショウジョウバエも特異な生物のひとつです。

2011-09-19 | Posted in 蝶などNo Comments » 

 

キョウチクトウスズメ

The Oleander Hawk Moth

2011年1月21日にハワイ島ワイコロア・ビレッジのスーパーにあるトイレの床で見かけた蛾です。色鮮やかで綺麗なので写真を撮り、家に帰ってから何という蛾なのか調べてみました。
学名ははDaphnis nerii、英語ではThe Oleander Hawk Moth、スズメガ科(Sphingidae) の蛾で、日本語ではキョウチクトウスズメです。幼虫の食餌植物は主にキョウチクトウNerium oleander)だそうです。

The Oleander Hawk Moth Distribution

東南アジアからアフリカまで上のマップの緑の地域に分布していますが、夏にはヨーロッパや日本など上のマップの青い地域に渡るものもいるそうです。
ハワイでは1974年に繁殖しているのが発見されたそうです。

2011-02-14 | Posted in 蝶などNo Comments » 

 

カメハメハ・バタフライ

Naio Tree

このハマジンチョウ科(Myoporanceae)ハマジンチョウ属のナイオ(Naio, Myoporum sandwicense)の木は約7-8メートルの高さ。2010年1月28日には花が沢山咲いていました。花の色は白、白に紫がかったピンクが混ざっているもの、またはピンクです。

Naio Flowers

この日、この大きなナイオの木に、カメハメハ・バタフライ(Kamehameha Butterfuly)ことタテハチョウ科アカタテハ属のプレレフア(Pulelehua, Vanessa tameamea)が沢山集まっていました。そこにも、あそこにも。あそこにも、そこにも。花は結構上のほうに咲いていましたから、上のほうを見上げての観察でしたが、ときどき私達の直ぐ側を飛びました。すばやい飛び方です。写真を撮ることができなかったので、別の場所で撮った写真を添えました。

Pulelehua

2010-02-08 | Posted in 蝶などNo Comments » 

 

ハワイアン・ハッピー・フェイス・スパイダー

Happy Face Spider 112008

2008年11月に行われた東邦大学理学部物理学科の 「すばる望遠鏡」への研修旅行で、ハワイ火山国立公園の案内をさせていただいたときに、先生方と学生さんたちと一緒に見つけた、ヒメグモ科(Theridiidae)ヒメグモ属(Theridion)のハワイアン・ハッピー・フェイス・スパイダー(Hawaiian Happy Face Spider, Theridion grallator )です。写真は北山先生が撮ってくださったものです。
ハッピー・フェイス・スパイダーはハワイ島、マウイ島、モロカイ島、オアフ島の雨林に棲むハワイ固有のクモです。5ミリぐらいの小さなクモで、脚は細くて長く、腹部の模様は多型でハッピーな顔のような模様のものもあります。ハッピーな顔にも、派手な顔もあれば地味な顔もあります。日中は葉の裏に潜んでいます。

British scientists study Hawaiian happy face spider

The happy-face spiders (Understanding Evolution)

Insects of Hawaii

Photo of the Day (National Geographic)

 

2010-01-18 | Posted in 蝶など2 Comments » 

 

Snail Feeding Hawaiian Caterpillars

ハワイには、陸貝を捕食する蛾の幼虫がいます。
カザリバガ科(Cosmopterigidae)のHyposmocomaという属は、ハワイ固有の属で、この属の種はこれまでに350種以上発見されているそうです。そのうちほとんどの種は、幼虫は口から出した糸と身の回りにあるもで円筒形の携帯巣(ケース)を作り、ミノムシのようにその中で生活します。
溶岩台地に住むもの、雨林に住むものなど様々な環境の種がいるそうです。どの種も朽木や地衣類など植物性のものを食べるのですが、2005年に陸貝を食べる種(Hyposmocoma molluscivora)がマウイ島で発見されました。その後、モロカイ島でも、カウアイ島でも、ハワイ島でも発見されました。
獲物の貝が逃げたり葉から落ちたりしないように口から糸を出して獲物の貝殻を固定します。自分の巣も固定させてから、獲物の貝殻の中に入り込み、その軟体部を食べるそうです。
Snail Feeding Hawaiian Caterpillars

 

A New Speices of Snail-Feeding Caterpillar from Maui, Hawaii

Honolulu Star-Bulletin July 22, 2005 "Unique isle caterpillar feasts on unusual fare"

2010-01-11 | Posted in 蝶などNo Comments » 

 

Carnivorous caterpillars of Hawaii

Inchworm in Kilauea

ハワイには食虫性の蛾の幼虫がいます。一見普通のシャクトリムシに見えるのですが、葉の端や枝で獲物を待ち構えて、体の後部に獲物がくると、後ろ足で体を支えて素早く頭と体を反らし、刺のある6本の前足で獲物を捕らえます。
シャクガ科カバナミシャク属(Eupithecia)の蛾は世界中に何百と生息しているそうですが、通常それらの幼虫は花や種や葉を食べるそうです。ハワイではオーヒア・レフアの花を食べる種もいますが、ほとんどのものは小さな昆虫を捕食する肉食性種です。
この写真のシャクトリムシは、2009年8月にキーラウエア火山の雨林で見つけたものです。食虫性のものかどうかはわかりませんが、そうかもしれません。
以下のリンクをクリックすると、肉食性のシャクトリムシの様子を見ることができます。
National Geographic
Nature Footage

 

2010-01-08 | Posted in 蝶など5 Comments »