ハワイ語
ALOHAについて
Aloha
真なる「アロハ」は、心の底から出てくるもの。「マナ」という気と精と霊など、目には見えない不思議な力がいっぱい含まれているもの。成心を持たず、正心・誠心・清心が満ち溢れて言葉や行動で表わされるもの。温かい心に温かい笑顔。
「アロハ」は、誠実さを持って使うべき言葉。怒りや憎しみなどマイナスな気持ちが心の中に存在しているなら、心を清めてからでないと使うべきでない言葉。
ここをクリックして、マウイ島で生まれ育ったクプナ、ピラヒ・パキ(Pilahi Paki 1910-1985)によるアロハの定義をご覧下さい。
ワイアーヌエヌエ
朝焼けのマウナ・ケアと日の出を、じっくり時間をかけて観た後、コーヒーを飲んで朝食を食べて一息ついたところで、虹の滝(Rainbow Falls、レインボー・フォールズ)へと向かいました。
この滝にはハワイ語名があります。ワイアーヌエヌエ(Waiânuenue)です。私は英語の名前よりも、その日本語訳よりも、このハワイ語の旧名が好きです。ワイ(wai)は水、アーヌエヌエ(ânuenue)は虹で、rainbow (seen in) waterという意味です。
この日も、滝のしぶきに綺麗な虹がかかっていました。空は真っ青で、これこそヒロが誇る青空です。世界一雨が多い市としても知られていますが、私にとってヒロを象徴する天気というのは緑に映える澄み切った青空です。こういう日でも、天気予報では曇りのマークだったりするのが不思議です。
ハワイ語のオンライン辞書
ハワイ語・英語のオンライン辞書なら、
http://www.wehewehe.org(ハワイ語テキスト)
(英語のテキスト)
"E KIKOKIKO I KA HUA’OLELO"または "Enter Word."というところに、調べたい単語(英語またはハワイ語)をインプットして"e huli"または "look it up"をクリックします。 " NO KA HO’OLOLI IKI I KA HULI"または"CUSTOMIZE SEARCH"というところで、使いたい辞書を選択することもできます。
このブログは、ハワイ島でエコツアーを案内するHAWAII NATURE EXPLORERSの、ハワイ伝統文化保存を応援する取り組みのひとつです。緑豊かなヒロよりアロハをこめて発信しています。
“Sir-etok”と”Ka Lae”
"Sir-etok"(シリエトク)とはAynu itak(アイヌ語)で、sir(陸地・大地)のetok(先端・前)という意味だそうです。アイヌ人の自然との関わりから生まれた地名に、和人がその音に漢字を当てはめたのが「知床」です。上手く当て字をしてありますが、言葉に託された意味が、意味が全く異なる漢字によって隠されてしまっているのが寂しいですね。
ハワイ島の最南端であるサウスポイントのハワイ語名はKa Lae(カ・ラエ)です。意味はthe point。Sir-etokと少し意味が似ています。
ハワイ火山国立公園内キーラウエア火山の溶岩大地から南に大きく広がる海と、Ka Laeの方角に続く海岸線と、そこから続くマウナ・ロア山のシルエット、そしてその上にある雲に沈んでいくオレンジ色に輝く夕日・・・この素晴らしい光景を知床国立公園で働くご夫婦と共に楽しみました。
ハワイ火山国立公園も知床国立公園も世界遺産です。ハワイ語もアイヌ語も文字のない言語でした。共通点がたくさんあります。
今月、知床国立公園で働く方にお会いできたことと、先月阿蘇くじゅう国立公園の阿蘇火山博物館で働く方にお会いできたことにより得た体験は、自然と自然保護、自然の中に生きた人々の言葉、知恵、文化と、その保存の大切さについて、観光のあり方などに関して、より深く考える機会を与えてくれました。
このブログは、ハワイ島でエコツアーを案内するHAWAII NATURE EXPLORERSの環境保護への取り組みのひとつです。緑豊かなヒロよりアロハをこめて発信しています。
ハワイ語の発音
ハワイ語のアルファベットと発音
ハワイ語のアルファベットには、母音である a, e, i, o, u と、子音である p, k, m, n, w, l, h, ‘ があります。
カウアイ島やニイハウ島では k とは発音せずに t と発音したり、昔は他の島でも k の発音と t の発音が両方使われていたそうです。たとえば、kamehameha は tamehameha とも発音されていました。
1826年以前には b や d の発音もあったそうです。l と r は、その中間音で、w と v は、その中間音で発音されていたそうです。 現在では、w を v と発音する場合があります。
ハワイ語の母音は、日本語と同じように5つですが、o と u は、日本語よりも口を丸くして発音します。 英語を話す人たちは、e を「イ」と発音してしまいがちですが、正しい発音は「エ」です。たとえば、ハワイ風のお刺身は poke ですから、「ポキ」という発音ではなく「ポケ」というのが正しい発音です。
‘ (または ‘ )は、ハワイ語でオキナ (‘okina) と呼びまが、これは声門閉鎖音 (glottal stop) です。日本語で「かて」と「かって」のように「っ」の有無によって発音と意味が異なるように、ハワイ語では「kai」と「ka’i」のように、オキナの有無で発音と意味が異なります。
ō のように母音の上にあるラインを、ハワイ語でカハコー (kahakō) と呼びますが、これは長音記号です。カハコーが上に付いた母音は、その母音にアクセントを置いて長音に読みます。日本語の「おばさん」と「おばあさん」のように母音を長くすることによって意味が変わるのと同じように、カハコーの有無で発音と意味が異なります。
カハコーが付いた母音はウェブブラウザで正しく表示されない場合があります。ハワイ語を話す人たちをサポートするウェブサイト「Kualono」からウフィンドウズ用のハワイ語フォントをダウンロードすることが出来ます。
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ハワイ語の復興
ハワイでは、1820年にキリスト教伝道のために渡来した宣教師たちによって、ハワイ語が書かれるようになりました。当時はハワイ語の新聞が百紙以上もあり、学校では全の教科がハワイ語で教えられました。1800年代中頃は、ハワイ語の読み書きができない人が少ないという時代でした。
ところが、1893年にハワイ王国が滅亡し、1898年に米国がハワイを併合されましたが、1896年には教育は英語でのみという法律ができ、ハワイ語での教育はなくなり、言語と文化の絶滅の道をたどり始めざるを得なかったのです。学校でハワイ語を話した生徒は厳しく罰せられたそうで、1920年以降に生まれた子供たちは、ハワイ語が流暢に話せなかったそうです。1959年にハワイは米国ハワイ州となりました。
1970年頃からハワイアンルネッサンスの動きが強まり、1978年にハワイ語はハワイ州の公用語として指定され、1983年にハワイ語で教育する学校が設立されました。それ以来ハワイ語が話せる人口が増えてきました。この学校が設立された頃、ハワイ語を話せたのは個人所有の島であるニイハウ島の住民と、ニイハウ島以外の島だと、数人の老人たちと、18歳以下の子供たち(50人足らず)だけだったそうです。その子たちはハワイ語を話す祖父母に育てられた子供たちでした。
このような悲しい過去を持つ言語ですから、ハワイ語の会話が聞こえてくると、胸がじーんとします。消滅危機言語を復興させるという努力は並大抵ではありません。ハワイの自然・生態系に関する知識も、いったん失われてしまったものは、取り返しがつきません。古代から伝えられた知識が失われると、科学者の研究結果に頼るしかないです。自然と共存してきた文化の中に蓄積された知識は、自然保護のために欠かせない知識です。
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