植物
Plant Native Plants
このビデオはオアフ島でハワイ固有の植物を育てて販売しているHui Ku Maoli Ola のビデオです。 ハワイ島ではBig Island Plantsなどが、ハワイ固有の植物を栽培してくれていて、 園芸店で販売されています。
我が家では、なるべくハワイ固有植物を庭に植えるようにしているのですが、去年今の家に引っ越してきてから、ハワイの自然にとって良くない外来植物は抜いて、ハワイの自然にとって有害でない外来種は残して、色んなハワイの植物を植えました。
オーヒア・レフアのコンパニオンとして欠かせない木性シダのハープウ。フラの装飾に用いられるパラパライ。 クプクプというシダも植えました。
それからオーラパ、ピロ、コピコ、カーヴァウ。オーマオというハワイ固有のツグミがこの辺りに棲んでいたら、これらの実を運んできてくれるのだけれど、私がオーマオの代わりになることにしました。
カメハメハ・バタフライといもいうハワイ固有の蝶プレレフアの幼虫の食草であるマーマキも植えました。ヒロはハワイのカラス、アララーの生息地ではなかったけれど、飼育センターにいるアララーのことを忘れたくないので、アララーが好きな実のひとつであるホアヴァも。
パイニウ、ウキウキ。これらはどちらもユリ科の植物。
ジンチョウゲ科のアーキアも植えました。とても良い香りがするハワイ固有のクチナシ、ナウ(ナヌ)。香りのある花を咲かせるものとして、もうひとつ・・・ナウパカ・クアヒヴィ。
ハイビスカスの仲間たちは、白い花を咲かせるコキオ・ケオケオ、黄色い花を咲かせるハワイ州花マオ・ハウ・ヘレ。
ハワイでは森林伐採などによりハワイ固有の鳥達が棲める環境が少なくなっていて、イオやネーネーなどを省けば、蚊が媒介する鳥の病気によって、固有の鳥達の多くは標高が高めのところにしか棲めなくなっているのですが、アマキヒやアパパネはハワイ島のプナ地区など一部の場所では、病気に対する免疫性がつき標高が低いところにも棲めるようになっています。
イイヴィはまだ駄目なのですが、2011年12月には、プウ・コホラー・ヘイアウ国立歴史遺産があるハワイ島の西側のカワイハエに、強風を伴った嵐のためかイイヴィがやってきました。いつか低地にも棲めるようになりますように!
まるで小さなお花畑
まるで可愛いお花畑のようなオーヒア・レフアを見つけました。
色づいた小さなロゼットは新芽ですが、
まるで花のようです。
ハワイ語では「リコ・レフア」と呼びます。
たったの15センチ四方の空間に
こんなに素敵なブーケ。
立ち止まらずにはいられませんでした。
古い森の中で見つけたもの・・・
ウィリウィリの棘
この写真は若いウィリウィリ(Erythrina sandwicensis マメ科デイゴ属の落葉高木)の枝です。棘が生えています。通常、花の最盛期には葉がありません。 この写真を撮ったときには葉がありました。写真の背景に少し葉が見えています。
オアフ島固有のアブチロン
オアフ島固有のアオイ科アブチロン属Abutilon sandwicenseの花です。絶滅危惧種です。
花びらの色は4?5センチで明るい緑か、赤茶けた色。がくは3?4センチで緑色がかった淡い黄色。
これは散って落ちていた花。
上の写真は、がくの中に実が見えている様子。下の写真は、種がちらっと見えている様子。
アブチロン(Abutilon)とはアラブ語を語源とするギリシャ語で、アオイ科の植物(malvaceous plants)のことを意味するそうです。アブチロン属は世界に150種類ほどあるそうです。
ラーナイ島固有のアブチロン
このハート形をした葉はアオイ科(Malvaceae)アブチロン属のAbutilon eremitopetalumの葉です。このアブチロンはハワイのラーナイ島にしかない固有種で、絶滅危惧種です。
がくは緑色でやや壺形。1.5センチぐらいの長さで、毛で覆われています。花びらは緑色でがくの中に隠れています。
コオロア・ウラ(Ko’oloa ‘ula, Abutilon menziesii)と共通の祖先を持つ植物です。
狩猟目的で持ち込まれたアクシスジカやヒツジの食害により環境が破壊されてしまったこと、外来植物の繁殖など、色々と問題点があります。受粉をしてくれる虫か鳥が減少したか、いなくなってしまったかという問題もあるようです。
パラパライで作るレイ
パラパライ(Palapalai)は、とても美しいシダです。このシダはフラの女神ラカ(Laka)の化身であるとされ、フラのクアフ(kuahu)祭壇に捧げられたり、踊り手の装飾にも用いられます。
これはレイを作るためにパラパライの葉を細かく切ったものです。キー(ティー)の葉などを基礎にして、その上に色んな花や葉や実などを編み込むことをハワイ語でハクと言い、そのような方法で作るレイをハク・レイと呼びます。パラパライでレイを作る場合はこの方法を使います。
頭に飾るレイをレイ・ポオ(lei po’o)、首に飾るものをレイ・アイ(lei a’i)、手首や足首に飾るものをレイ・クペエ(lei kupe’e)と呼びます。
パラパライ
パラパライ(Palapalai)はフラの女神「ラカ」の化身(キノラウ)だと言われています。 パラパライはパライという別名もあります。ハワイ語でパライとは、恥ずかしくて、または恥じて、顔をそらすという意味です。
パラパライはコバノイシカグマ科(Dennstaedtiaceae)フモトシダ属のシダで、学名はMicrolepia strigosaです。ハワイだけでなく、ヒマラヤ、スリランカ、東南アジア、日本、ポリネシアに広く分布するシダです。ハワイでは主な島々の海抜0から1770メートルまでの乾燥気味の環境にも湿潤な環境にも分布しています。
日本ではイシカグマと呼ばれてます。カグマとはシダの古い呼び名で、石が多い場所に生えるというのがイシカグマという名前の由来だそうです。
学名の一部のstrigaはブラシのような短い毛のことを意味していて、それはこのシダの葉の裏には毛が生えているからです。でも、このシダは個体差が大きく、毛深いものもあれば無毛のものもあります。
さようなら、コピコ君・・・
ハワイ島アカカ・フォールズ州立公園では、最近トレイルの脇の木々を伐採しました。これは定期的にやっているようです。
2ヶ月ほど前には、お客さんたちとこの州立公園内を散策中だったのですが、木々の伐採に携わっていた人に、ちょうど私達の側にあったパーパラケパウという木はハワイの固有植物なので切り倒さないでねと伝えたところ、ちゃんと残してくれました。でも先月別のお客さんたちと散策したときに、この州立公園の別のエリアで、私は大きなショックを受けたのです。「ない!」
いつもお客さんの紹介をしていた、私のお友達ともいえるぐらい気に入っていたコピコというハワイ固有の植物。何十年生きていたのでしょうか。この木の近くにはコピコの木はあと3本ぐらいしか見当たりません。数年前にもこの州立公園の別のエリアでコピコが切り倒されてしまいました。
この州立公園には、オーヒア・レフア、コピコ、パーパラケパウ、ネネレアウ、ハープウ・プル、ハープウ・イイ、ウルヘ、ワヒネ・ノホ・アヌ、プアプア・モア、モア、ヴァーヴァエ・イオレなどがほんのわずか残っています。サトウキビ・プランテーションの開拓により伐採されてしまった原生林・・・今や我勝ち繁殖する外来植物に覆われた環境の中で細々と耐え忍んでいるハワイの植物たちは、かつて広大であった原生林の取るに足りない名残です。
さようなら、コピコ君、あなたの光沢のある美しい葉、緑に映えるオレンジ色の実、祈る手のような繊細な新芽・・・
この1本の木が切り倒されたことにより、この約平方1メートルから「ハワイ」が消滅しました。
キーラウエアの森