植物
”Willy”の花
2010年10月8日、私のお友達”Willy”ことウィリウィリの木がたくさん花を咲かせていました。この近辺には枯れてしまったウィリウィリの木もあります。この木が長生きしてくれますようにと、いつも願っています。この辺りにはたくさん野ヤギが住んでいますから、”Willy”がたくさん実をつけても、芽生えた”Willy”の子供の芽は野ヤギに食べられてしまうのではないでしょうか。それに外来植物が圧倒的に多く繁殖しているところなので、芽生えやすい場所を奪われてしまっているかもしれません。
とても可愛いオーヘロの花
真っ黒な溶岩台地に妖精が住んでいるなら、こんなに可愛い花を咲かせるオーヘロが生えているところに住んでいるのではないでしょうか。溶岩の隙間には、このような植物があちこち生えてきます。
どこの国でも、そこの自然や風土に深く関係している信仰があります。ヨーロッパでは、自然界にある全てのものに精霊が宿ると信じて、妖精は自然の霊であるという自然観が生まれたのでしょう。自分たちの周りの自然環境や自然現象に敬意を払うことや擬人化することは、ハワイでも同じです。
ハワイには火山の女神ペレ(Pele)が宿っていますが、ペレの姉妹の一人はカオーヘロ(Ka’ōhelo)です。このツツジ科のハワイ固有植物オーヘロは、人間の身であったカオーヘロの死後の姿であると言われています。
パーカハカハ
ウラボシ科(Lindsaeaceae)ノキシノブ属のシダ(Lepisorus thunbergianus)で、ハワイでは標高10?2100メートルの乾燥林や雨林やその間の森林地帯の樹木の幹や岩の上に着生します。。葉は地下茎から出て、長さは6?35センチ、幅は0.6-1.5センチぐらいになります。
ウラボシとは、円形をした胞子嚢が葉の裏に多数並んでいるのを星に見立てて「裏星」と呼ばれるそうです。ノキシノブとは、軒下などにも生えるところから「軒シノブ」だそうです。シノブはシダの古名のひとつです。
ハワイ語の名前はパーカハカハ(pakahakaha)。 パーは「?のような性質や特性を持った」という意味で、カハまたはカハカハは「縞」や「筋」という意味です。
愛おしいウィリウィリの木
特にハワイ島のこの木は私がとても慕っている木です。
今年7月の終わりに、初めて一緒に写真を撮りました。
この季節は葉があまりついていないのですが、
私が着ていたTシャツは、この木が咲かせる花と同じ色です。
この木に名前をつけてあげました。
Willy(ウィリー)。
この木の近くにあった大きな木は枯れてしまいました。
とても大きな木だったのですが。
朝霧、虹、銀剣草・・・
ハワイの高山の宝物。
コキオ・ケオケオの種
Hibiscus waimeae waimeae
花の香がよく、とても見栄えのあるハイビスカスです。
ハワイ島では公園や庭などで見かけます。
でも実っている姿を見たことがありませんでした。
頻繁に刈り込まれているからなのでしょうか。
こんな種です。
実際にカウアイ島で見るときも、
花が咲いていないときには、目を向けていませんでした。
今月カウアイ島に行って見てみると、
やっぱり実が付いていました。
コー (サトウキビ)
サトウキビ(Saccharum officinarum)、ハワイ語ではコー。ポリネシア人がハワイに持ち込んだ東南アジア産のイネ科の多年草植物です。ハワイでは11月から12月ごろに約2年経ったものが穂を出します。(まれにですが狂い咲きする場合もあり、今年は今咲いているものが少しあります。)ススキのような穂です。
昔のハワイでは40種近くのコーが栽培されていたそうです。薬草として用いられた種のひとつはコー・ケアと呼ばれる種で、黄緑色の茎で、皮が薄いものだったそうです。ホヌア・ウラと呼ばれる赤い茎の種も薬用として用いられたそうです。
コーの葉は、屋内の壁に用いられ、場合によっては草葺の屋根や外壁にも用いられました。
生命力
しっとりと潤った雨林の中で、
コケやシダに覆われた古いオーヒア・レフアの木の幹に芽生えたオーヒア・レフア。
若葉が赤くて、まるで一輪の花のよう。
ゴツゴツとした溶岩に芽生えたオーヒア・レフアが力強く生きている姿。
ひとつ花を咲かせていました。
この木はこれで何十年生きているのでしょうか。
で?ん、で?ん、む?し、む?し・・・
これを見たとき、これを歌わずにはいられませんでした。
なんだかカタツムリの化け物みたいですよね。
これは大きな木生シダのハープウです。
プアプア・モア
ハナヤスリ科(Ophioglossaceae)のOphioderma pendulum falcatumまたはOphioglossum pendulum falcatum。この写真のものはハープウという木生シダに着生していました。ハワイ語名はプアプア・モア(puapua moa)。プアプアとは尾羽、モアとは鶏のことです。先住民はこの葉をのど薬として使ったそうです。
太平洋に面した地帯に広く分布するシダだそうですが、ハワイではこの亜種が多いそうです。標高40?1000メートルの湿潤な森で見かけます。
地下茎から伸びた平らで長くカーブした葉は栄養葉。その上に生じたのが葉身のない胞子葉。胞子葉の軸の両側に胞子嚢が並んでいます。
Ophiodermaという属名の意味は蛇の皮。日本のOphioderma pendulumはコブランと呼ぶそうです。コンブのような姿をした葉が名前の由来なのかな。英語の俗名はRibbon Fern。確かに葉はリボンのようです。またもうひとつの属名Ophioglossumとは蛇の舌という意味だそうで、この属のシダはAdder’s-tongueという俗名があるそうです。その意味は毒蛇の舌。