鳥
人気のない森の中で
人気のない森の中
大好きな植物のあるところに行くと
そこにいたのは、ジャック
写真家のジャック・ジェフリー
早朝から来てたみたい・・・もちろん愛用のカメラを持って
そこにある大好きな植物は、今、花を咲かせています
自然界では100固体ぐらいしかのこっていない植物です
そこにあるのは、植えられてから約10年の木です
去年やっとイイヴィが蜜を吸いに来るようになりました
そして去年やっとオマオが実を食べに来るようになりました
ジャックはその花の蜜を吸いに来るイイヴィを撮影していました
何枚か見せてもらいましたが、素晴らしいものでした
イイヴィが受粉を手伝ってくれて
オマオが種を運んでくれるようになったので
これから増えていってくれるといですね
ハカラウ・フォーレスト国立野生生物保護区専属の生物学者として
ジャックは森林再生ボランティアチームを率いて
何十万本ものコアの木を植え
何万本もの絶滅危惧種の植物たちを植えました
彼の努力が今実り始めているのです
とても感動的です
U.S. Fish and Wildlife Serviceのスタッフで
絶滅危惧種の個体数回復のための活動をしている16人が
2008 Recovery Champion Awardを受賞しました
ジャックはそのひとりです
2008年の12月に退職したジャックは
これまでよりも多くレクチャーなどを開いて
アウトリーチの活動を行っています
ジャックと会うたびに、植物と鳥の話で会話が弾みます
ジャックがこれまでに受賞したのは:
The National Wildlife Refuge Employee of the year (1997)
Hawaii Audubon Society Conservationist of the Year Award (1998)
Hawaii Sierra Club Conservationist Award (1999)
The National Sierra Club Ansel Adams’ Award for Conservation Photography (2002)
The Nature Conservancy of Hawaii Kako’o Aina Award for Conservation Education (2007)
U.S. Fish and Wildlife Service Endangered Species Recovery Champion Award (2009)
水辺のネーネー
私たちに写真を撮ってもらうために、
きっちりと並んで待ってくれていたかのような4羽のネーネーです。
池の中に入っているネーネーもいました。
とても幸せそうでした。
元気一杯に羽ばたいて水浴びをしていました。
とても気持ちよさそうでした。
ネーネー(ハワイガン)について
Saving The Nene, World’s Rarest Goose
雨上がりの森で
雨上がりの森で、こげ茶色をしたイオが、翼を左右に広げた状態で、背中を太陽に向けて、濡れた羽を干している姿を見かけました。まるでカワウの翼干しのようでした。
イイヴィたちは、冬の初めから繁殖期を迎えていたので、今は幼鳥が沢山いて、木の上のほうの茂みの中で、親に餌をねだってチュンチュン鳴いていました。親鳥が餌を持って来てくれると、幼鳥は嬉しそうに翼をプルプル震わせて、口の中に餌を入れてもらっていました。
家族で行動しているハワイ・クリーパーたちの鳴き声が聞こえたので、そっと近くに行ってみると、幼鳥が私たちに向かって飛んできました。追突されるかと思いました。でも、2?3メートルぐらい手前の木の枝にとまりました。そして木の枝を突付き、虫をとり始めました。まるで「ほら見て、僕はもう自分で餌を捕まえられるんだよ。ね、上手いでしょ。あ?、美味しかった。」って自慢しているように見えました。
オーマオたちは仲良くつがいで行動していました。雄が雌に餌を与えて、いいお父さんになるよと、そしていいパートナーになるよと伝えていました。 ネーネーたちも、つがいで仲良く過ごしていました。
鳥達が恋を奏でる季節
この写真は、2008年の終わりごろに撮った写真です。オーヒア・レフアの木なのですが、木の上に、小さな点があります。私の小さなデジカメでは、ただの点にしか写らなかったのですが、これはイイヴィという鳥です。このブログのヘッダーの鳥です。
ちょこっと拡大してみると、こんな感じです。ぼやけていますが、イイヴィの飛んでいる姿だってわかりますよね。
くちばしに何かをくわえて飛んできたかなと思うと、枝と葉の茂みの中へ入っていって見えなくなりました。しばらくすると出てきて飛び立っていきました。巣作りの真っ最中で何度も何度もそれを繰り返していました。
そして今、この森の中にはイイヴィの幼鳥が沢山います。親鳥に餌をねだって鳴いています。そして餌をもらっているときの姿は、とても嬉しそうです。
ネネたちも、冬からつがいで行動しています。今週は6カップルのつがいに出会いました。
イオ(ハワイノスリ)
ハワイ固有のタカ科ノスリ属の鳥、ハワイノスリ(Buteo solitarius)。ハワイ語ではイオといいます。ハワイ島にしかいない鳥です。ヒロ市内にもあちこち住んでいて、比較的頻繁に見かけます。
こげ茶色の固体もいますし、胸元が白っぽい固体もいます。体長は40?46cmです。この写真のイオは白っぽいタイプの幼鳥です。
知り合いのアロンさんの庭の大きなクックパインという木にやってきたイオなのですが、アロンさんのお母さんがお亡くなりになった日に、始めて彼の庭に来たそうで、鳥を食べていたそうです。
まるで彼のお母さんのマナが、このイオに宿っているようで、彼が近寄って行っても警戒することなく、体に触れさせてくれたそうです。それから何度も彼の庭に来るようになったそうです。
イオの足元の側に、通称マイナ・バードことコモン・マイナ(Common Mynah、学名はAcridotheres tristis、日本語ではインドハッカ)の白と黒の羽が見えています。
絶滅してしまったハワイの鳥達
以下は、1800年代から現在までの間に絶滅してしまったハワイの鳥達のリストです。
ビショップ博物館よるHawaii Biologicalo SurveyのHawaii’s Endangered and Threatened Speicies Web Siteというサイトの2008年2月更新されたHawaii’s Extinct Species–Birdsというページからの情報です。
最後に観察された年、名前(学名)
1824 Oahu Thrush (Myadestes woahensis)
1837 Oahu O`o (Moho apicalis)
1837 Oahu `Akialoa (Hemignathus ellisianus ellisianus)
1859 Kioea (Chaetoptila angustipluma)
1860 Oahu Nukupu`u (Hemignathus lucidus lucidus)
1884 Hawaiian Rail – Moho (Porzana sandwichensis)
1891 Lesser Koa Finch (Rhodacanthis flaviceps)
1892 Ula-ai-hawane (Ciridops anna)
1893 Oahu `Akepa (Loxops coccinea wolstenholmii)
1894 Lanai `Akialoa (Hemignathus ellisianus lanaiensis)
1894 Kona Grosbeak (Chloridops kona)
1895 Hawaii `Akialoa (Hemignathus obscurus)
1896 Greater Koa Finch (Rhodacanthis palmeri)
1898 Hawaii Mamo (Drepanis pacifica)
1900 Greater `Amakihi (Hemignathus sagittirostris)
1907 Black Mamo (Drepanis funerea)
1913 Lanai Hookbill (Dysmorodrepanis munroi)
1923 Laysan Millerbird (Acrocephalus familiaris familiaris)
1923 Laysan Honeycreeper (Himatione sanguinea freethii)
1931 Lanai Thrush (Myadestes lanaiensis lanaiensis)
1934 Hawai`i O`o (Moho nobilis)
1937 Lanai Creeper (Paroreomyza montana montana)
1944 Laysan Rail (Porzana palmeri)
1963 Kakawahie (Paroreomyza flammea)
1965 Kaua`i `Akialoa (Hemignathus ellisianus procerus)
1981? Bishop’s O`o (Moho bishopi)
1985 Kaua`i O`o – `O`o `a`a (Moho braccatus)
1988 Moloka`i Thrush (Myadestes lanaiensis rutha)
1890年代が、絶滅した種が一番多かった時期のようです。種が発見されないまま絶滅してしまった種もあるかもしれません。このような記録が残されるようになる前に絶滅してしまった種もいます。そしてこのリストには含まれていませんが、Alalaは自然界では絶滅してしまっていて、飼育センターにしかいませんし、O’uやPo’uliも絶滅してしまった可能性が高いです。(ひっそりとどこかで棲息しているかもというのは希望的観測です)
そーっと静かに森の中
ハワイ島の森の中で、自然と一体になって、そーっと静かに小鳥達と時間を共有すると、彼らの世界に引き込まれていくような感覚が沸きます。
色んな鳥の、色んな鳴き声が聞こえてきます。小さな声も大きな声も、近くの声も遠くの声も。そして鳴き声だけでなく、いろんな動作の音も聞こえてきます。
赤い姿をしたアパパネやイイヴィが飛ぶ羽音、とっても小さなアケパが葉を揺する音、風変わりな嘴をしたアキアポラアウが木をつつく音、木の幹を登ったり下ったりするハワイ・クリーパーが木の皮をむしり取る音・・・
自然の一部になった自分がそこにいます。
パンを使って魚とりをするゴイサギ
ゴイサギのことをハワイ語でアウクウ(Auku’u)と呼びます。(学名はNycticorax nycticorax、英語ではBlack-crowned Night Heron)。ポリネシア人が渡来してくる以前からハワイに住んでいます。ですが、固有種ではありません。日本にいるゴイサギと同じ種です。
この写真は、オアフ島カポレイのKo Olina ResortのRoy’s Restaurantの近くに住んでいる、ハンク(Hank)という名前で親しまれているゴイサギです。
KITVのニュースで、ハンク君が、パンを使って魚とりをする様子を見ました。パンを池の中に落として、それを取りに来る魚を捕まえます。大きな魚がパンを食べに来ると、パンを取り戻し、大きな魚がいなくなると、また池に入れて好みのサイズの魚が取りにくるのを待つそうです。
知恵のついたこの賢いゴイサギ、ハンク君についての記事はKITV.comをご覧下さい。Clever Heron Displays Fishing Tacticsをクリックするとハンク君の魚とりの様子を観ることができます。
ネーネーの羽音
ネーネーの飛び立つ時の声や飛行中の声が聞こえると、胸がどきどきします。私がいるところに近づいてきている予感がするからです。恋人が私の名前を呼びながら近づいてくるときのようなときめきです。
先月も、そのようなことがありました。私達以外に誰もいない静かな高原で、ネネの声が聞こえてきました。胸が躍り始めました。声が聞こえてきた方向を見ると、もう直ぐ側に近づいてきていました。3羽が低飛行で、直ぐ側を飛んでいきました。飛んでいく姿を見送りました。遠ざかっていきましたが、ぐるっと回って戻ってきました。何度も、真上を飛んでくれました。あまりにも近くでしたから、力強い羽音が聞こえ、益々胸が躍りました。
(これは9月26日の朝のできごとです。夕方同じところに戻ってくると、この3羽がその草原にいました。この写真は日本野鳥の会・東京支部の幹事を務めていらっしゃる糸嶺篤人さんと、奥様の宏子さんから送っていただいたものです。その日見かけた3羽のうちの2羽です。)
ハワイ島: 夏から冬に移り変わるとき
ハワイでは1年は2つの季節に分けられます。夏に当たるカウ(日が高く高温で貿易風が安定した5?10月)と、冬に当たるホオイロ(日が低く涼しく、風の不安定な11?4月)です。通常の場合、ホオイロ(11?4月)はカウ(5?10月)に比べて雨が多く、気温も特に朝晩は低くなります。
ハワイ島の森の小鳥達は(保護されている森では)、特に7月から9月の間は、異なる種の小鳥達が群れをつくって、群れ全体が餌を求めて次々と同じ木に移動して行きます。これは、日本では冬にみられる現象です。
小鳥たちが混群をつくる理由は、多く目で敵を早く見つけられるから、自分が敵に襲われる確率が下がるから(ハワイ島にはイオ、ノスリがいます)、餌をみつけやすいからだろうと考えられています。混群で行動することに利点があることには間違いないでしょう。
ハワイの森の小鳥達はホオイロの月が繁殖期という種が多いです。今年も10月になりました。夏の間、混群になって行動していた森の小鳥達は、いよいよ繁殖期に向けて解散する時期に入ったようです。さえずりも多くなってきました。つがいも見かけるようになってきました。これからの時期は、ハワイの森は賑やかになります。
(この写真は、日本野鳥の会・東京支部の幹事を務めていらっしゃる糸嶺篤人さんと奥様の宏子さん から送ってもらったものです。マハロ!)