バーダーにとっての天国

8月5日、マサチューセッツ州から来たのバーダーのカップルと一緒に、私達以外に誰もいない森で探鳥しました。
まず目的地へ向ってドライブ中、色んな鳥の話で盛り上がりました。山に見えるハートのことを教えてあげようと思ったら、助手席に座っていたデニスが、「That looks like a heart!」と感動の声をあげたのです。なんとデニスとローリーのハワイの旅は結婚記念を祝っての旅だったそうで、ぴったりな景色でした。
2月に、このハートに気づいたバーダーのベスも、ご主人のスティーブと結婚記念を祝う旅だったことを思い出しました。結婚記念を祝うカップルって、やっぱり目も心もハートになっているんだなって思いました。
目的地の森に到着すると、私達を出迎えてくれたのは、イオ(Io)でした。私達の車の直ぐ側を飛んでいきました。車を停めて新鮮な空気を胸いっぱいに吸い込み、爽やかな風を肌で感じ、鳥達の幸せそうな声に耳を傾けました。真っ青に澄んだ空、真っ白な雲、遠くに見える雄大なマウナ・ロア、赤茶けた山肌を見せるマウナ・ケア・・・
森の中にいると、時間が経つのを忘れてしまいます。
色んな鳴き声で楽しませてくれる赤いアパパネ(Apapane) 、お尻が白いところがとても可愛い。
元気一杯のイイヴィ(Iiwi)、サーモンカラーのカーブした長いくちばしと、朱色の羽が鮮やかで、とても綺麗。ちょっとハスキーな声だけど、大きく響く声。
とても小さな体で、鳴き声がとてもやわらかいアーケパ(Akepa)。雄の鮮やかなオレンジ色の姿が目に焼きつきます。
大きな声で鳴くオーマオ(Omao)、警察官の笛のような声を出したり、とても綺麗な声で鳴いたり。翼を下に向けてプルプル振るわせる姿はとても可愛らしい。幼鳥もいました。
好奇心旺盛なエレパイオ(Elepaio)。子連れのエレパイオもいました。ピット立ったしっぽが可愛い。
木の上のほうにいたり、内側にいたり、花のところにいたり、行動範囲が広いアマキヒ(Amakihi)。鳴き声も可愛く綺麗。
ハワイクリーパー(Hawaii Creeper)の幼鳥は、餌をねだって、ひっきりなしに鳴いていました。親鳥は餌をとるのに大忙しのようでした。
そしてアキアポラーアウ(Akiapolaau)。木をつついて餌を食べている姿は、何回見ても感動します。今回観たのは雌でしたが、雄は茂った木の向こう側で、「You-don’t-see-me-but-I-SEE- you!」と大きな声で嬉しそうな声で鳴いていました。
1日中、とても素晴らしい天気でした。森の中で7時間過ごしましたが、私達3人とも、ずっとそこにいたいという気持ちで一杯でした。車に戻るとき、車の側の大きな木にイオがとまっていました。まるで、私達が戻ってくるのを待っていたかのようでした。

2008-08-29 | Posted in 4 Comments » 

 

イヴァについて

iwa

今年の6月の終わりごろ、キーラウエア火山の南東部に位置するカラパナでオオグンカンドリ(Great Frigatebird, Fregata minor)を2羽見かけました。雄だったのでしょうか、雌だったのでしょうか。双眼鏡で見ましたが、遠くだったので、そこまでは確認できませんでした。以前にも南に面した海岸沿いや、北東部の海岸沿いでもみかけたことがあります。今年の7月の終わりごろには、島の西側の海岸沿いで1羽みかけました。それは真っ黒な雄でした。
この写真のオオグンカンドリは雌で、カウアイ島のキーラウエア灯台の側で撮影したものです。
カウアイ島では頻繁に見かけますが、ハワイ島では少ないです。ですから、私はハワイ島で見かけるたびに感動します。今回と同じ海岸で1?2年ほど前に雄のオオグンカンドリが、私がいる真上を、それも、たったの数メートル上を、頭を右に向けたり、左に向けたり、パトロールしながらゆっくりと気流に乗って飛んでいったのを覚えています。
成鳥は全長85–105 cmの大型の海鳥です。尾羽は長く2又に分かれています。体重は体が大きい割には軽く1–1.8 kgです。雄の成鳥は全身が光沢のある黒で、喉に赤い喉袋があります。雌の成鳥は喉は灰色っぽく、胸は白です。幼鳥は頭と胸が白く、喉は淡褐色です。
海鳥ではありますが、羽毛に油分が少なく防水性がありません。泳いだり潜水することはなく、水面に浮くこともほとんどないそうです。何時間も何日間も飛翔することができるそうです。羽ばたかずに帆翔(ソアリング)します。
水面すれすれに飛んで、長い嘴で水面近くにいる小さな魚やイカなどを捕らえたり、トビウオを空中で捕らえたり、他の海鳥(カツオドリやネッタイチョウなど)を襲撃して餌を吐き出させて奪い取ることもします。
オオグンカンドリのことをハワイ語では「イヴァ(‘iwa)」と呼びます。「泥棒」という意味です。他の鳥達から餌を盗むからです。
夜空に輝く、MまたはWのような形をしたカシオペア座のことをハワイ語で「イヴァ・ケリイ(‘iwa keli’i)」と呼びますが、これはグンカンドリのことを意味しています。グンカンドリが飛んでいる姿に似ているからです。

2008-08-19 | Posted in No Comments » 

 

ウーリリ(メリケンキアシシギ)について

ulili

この写真の鳥(Heteroscelus incanus)のことを、ハワイ語ではウーリリ(‘ulili)と呼びます。飛びながら鳴く声はウリリリリ・・・と聞こえます。それが名前の由来です。英名はWandering Tattler。危険を感じて飛び立つと、飛びながら鳴くので、告げ口(tattle)をしているというのが名前の由来です。
全長28cmぐらい、上部は濃い灰色で、下部は薄い灰色、目の上に眉のような白い縞模様があり、くちばしは黒く長く、足は濃い黄色です。足が黄色いアメリカのシギということで、和名はメリケンキアシシギ。
この写真のウーリリは冬羽です。夏羽は頬も含め下部全体が縞模様になります。
アラスカやカナダ北西部の山岳地帯で繁殖します。岩場の多い川原の浅い窪みに巣を作り、4つオリーブ色で茶色い斑点のある卵を産んで、卵が孵化するまで23日から25日かかるそうです。卵から孵った雛は1日も経たないうちに巣を離れて、直ぐに自分で餌を探して食べるようになります。水かきはありませんが、泳ぐことができます。親鳥は雄も雌も雛を育てますが、1?2週間で、雄か雌のどちらかは去ってしまい、もう一羽も雛が自立できるようになると去っていきます。
成鳥は7月から8月にかけてハワイに渡ってきて、幼鳥は9月から11月にかけて渡ってきます。海辺(特に潮間帯)の岩場や砂浜、川原や湿地などで見かけます。カニやゴカイや貝や魚などを食べます。尾を上げたり下げたりする姿がとても可愛らしいです。4月になると、北の国へ帰ってしまいます。

2008-08-05 | Posted in 2 Comments » 

 

アーケパについて

akepa

この写真の鳥は大きなオーヒアの木の上の方で餌を食べているハワイ島のアーケパ(Akepa, Loxops coccineus coccineus)です。(この写真はOahu Nature ToursのMichael Waltherが撮ったものです。)
ハワイ島の固有種です。(アーケパの亜種がオアフ島やマウイ島にもいましたが、オアフ島のもの(Loxops coccineus rufus)は絶滅してしまっています。マウイ島(Loxops coccineus rufus ochraceus)のも絶滅している可能性が高いです。ハワイ島のアケパも現在は標高1300m以上のオーヒアとコアの森がある、限られたところにしか棲んでいません。)
ハワイミツスイ(ハワイアン・ハニークリーパー)の一種で、体長は10cmという小さな種です。主にクモや、キジラミの幼虫や卵、チョウやガの幼虫、ヨコバイアミメカゲロウのような昆虫を食べます。くちばしは短く円錐のように曲がっていて、先は上下が食い違い交差しています。下のくちばしが片方に曲がっているからです。(下のくちばしが右によっているものは、左足が右足よりも少し長いです。)その交差したくちばしでオーヒアの木の瓦状に重なった葉芽やコアの木の実などを開いて餌を食べます。

orange lehua

アーケパの雄は赤っぽいオレンジ色です。でもこの羽衣になるのは生後3年目です。アーケパが繁殖活動に入るのは3年目からです。翼と尾は濃い茶色で、その縁は赤っぽいオレンジ色です。2年目の雄は、この右の写真のオーヒアの木に咲くレフアの花のようなオレンジ色や茶色っぽいオレンジ色で、下部はクリーム色かオレンジ色です。
雌の成鳥は灰色がかった緑か薄いオリーブ色で、下部の方が薄い色で、胸は黄色がかったオレンジ色です。翼と尾は濃い茶色で、その縁は灰色がかった緑です。
幼鳥は雄も雌も似ています。上部がオリーブ色っぽい灰色で、下部は灰色がかった白かクリーム色で、顔の色は白っぽいく、目の上に眉のような模様があります。
アーケパは古いオーヒアやコアの大木にできた空洞に巣を作ります。古い森は伐木や牧場経営による森林破壊によってアケパが棲める環境が少なくなってしまっています。現在、残っている森をフェンスを張り巡らして守り、森林再生を行ってアーケパを保護しています。
Department of Land and Natural Resources
Department of Fish and Wildlife

 

2008-08-01 | Posted in No Comments » 

 

ポオウリについて

poouli

ポオウリ(Po’ouli, Melamprosops phaeosoma)絶滅危惧種として指定されているマウイ島の標高1524m以上の自然林に住むハワイ固有の鳥です。ハワイミツスイ(Hawaiian Honeycreeper)の一種で、1973年にハレアカラー山の北東部の雨林でハワイ大学の学生たちによって発見されました。そのときは9羽発見されました。1980年の調査結果による個体数は140?280羽でした。1982年にはハレアカラー山の南西部の乾燥林でポオウリの骨が発見されたそうで、昔は雨林だけではなく乾燥林にも住んでいたということがわかりました。現在は標高1400m?2100mの雨林、それもたったの13平方kmの範囲だけに住んでいます。2003年には3羽だけになってしまいました。
体長は14cmぐらい、羽と尾は短く、ずんぐりとした体型です。体の上部と翼は茶色で、目の辺りは広範囲にわたって黒く、喉から頬にかけてと体の下部は白いです。嘴は短く、色は黒です。足は長く、色は薄い色です。雄と雌は似ていますが、雌の喉から胸にかけては灰色っぽいそうです。
研究が進まなかった種で、その生態についてはあまり知られていません。ポオウリは、混群ととも行動することがしばしばあるそうです。自然林の亜高木層や下生えの植物の小枝や枝や葉などに住む住む昆虫やクモや陸貝などを食べます。木皮や地衣類の下に住んでいる昆虫なども食べます。特に陸貝が好むカナヴァオ(ハワイ固有のアジサイ)やカヴァウ(ハワイ固有のヒイラギ)が好きなようで、ピロ(ハワイ固有のコーヒーの仲間)は避けるそうです。
2月から6月が繁殖期で、1?2個の卵を産むそうです。
絶滅から救うために、2002年に3羽のうちの1羽である雌を捕まえて、雄が住んでいるところに移動させましたが、失敗に終わりました。その雌は元いた場所に戻ってしまったからです。というわけで、3羽全部捕まえて、飼育センターで繁殖させるしか方法がありませんでした。
2004年の9月に3羽のうちの1羽を捕まえることに成功し、マウイ島の飼育センターに連れていきました。左上の写真は、その鳥で、ハワイ島の飼育センターを見学したときに、モニターで観察されていたので写真を撮らせていただきました。この鳥は同年11月に死んでしまいました。2004年の1月以来、残りの2羽の姿は見当たりません。
Department of Land Natural Resources
Division of Forestry and Wildlife

U.S. Fish & Wildlife Service
Pacific Islands-Endangered Speicies

2008-07-30 | Posted in No Comments » 

 

コーレア(ムナグロ)について

kolea

この写真の鳥をハワイではコーレア(kōlea)と呼びます。飛びながら鳴くとき、その鳴き声がコーレア・コーレアと聞こえます。ハワイの鳥の名前は鳴き声が名前の由来である場合が多数あります。英語名はPacific Golden Ploverで、夏羽のときは黄褐色と黒の斑のような上部で、黄褐色が黒に映えて金色のように見えることからGolden、和名はムナグロで、夏羽のとき、顔から腹までの下部が黒いので名前の由来となりました。黒い部分の上に白い縁取りがあって綺麗です。左の写真のコーレアは冬羽の姿です。
チドリ科で学名はPluvialis fulva、全長約24センチ、雌雄同色です。目が黒くて丸くてかわいい顔をしています。足が細長くて、食べ物を探しながら、ちょこちょこと早足で歩いては止まり、またちょこちょこと歩くという姿はとてもかわいらしいです。
ハワイのコーレアは縄張りを持って餌場を守ります。毎年同じ固体が同じ場所に戻ってきます。一生同じ場所に戻ってきます。(ハワイ島の山地では小さな群れをなして行動する固体もいますが、まだ縄張りを持っていない若い鳥かもしれませんし、毎年このような行動をとる成鳥たちの群れなのかもしれません。どうなのでしょう。)寿命は平均6年ですが、20年以上生きる個体もいるそうです。
通常シギやチドリの仲間は海岸に住みますが、ハワイではムナグロを海辺だけでなく、湿地、山側の草地、民家の芝生の庭、公園、学校の校庭、野球場、駐車場などでも見かけます。夜になると民家の屋根の上をねぐらにしている固体が多いようです。
8月の終わりごろにハワイに渡来して4月の終わりごろまでハワイで越冬します。中にはハワイよりも南のラパ・ヌイ(イースター島)やアオテアロア(ニュージーランド)など南太平洋の島々や、オーストラリアやアジア南部やインドで越冬するものもいます。コーレアはアラスカやシベリアのツンドラで夏に繁殖します。2月になると北極圏に移動する時期が近づいてきまから、冬羽から夏羽に換わり始めます。完全に夏羽に変わった姿 は大変綺麗です。この時期になると、雌雄の違いが分かります。雄の胸元は真っ黒ですが、雌は部分的に黒い固体が多いようです。換羽をしない個体は、初めてハワイに飛来してきた若い鳥でが、次の年には換羽します。北極圏に移動する直前には、長距離にわたる移動に備えて体重が増えます。3月には110グラム程度だと、4月の終わりごろには180グラムまで重くなるそうです。筋肉も付きます。
いくつかの集合場所に集まり、集団でアラスカやシベリアへと移動します。ツンドラの繁殖場では、雄は広い縄張りを持ちます。毎年同じ固体が同じ場所を縄張りとします。雌は半分ぐらいだけが同じ場所に戻るそうです。地衣や草の葉などで地面に巣を作ります。卵は4つです。雛は離巣が早く、卵からかえってしばらくすると、自分で歩いて餌を探しに行くようになります。雛は親が食べる姿を観るけれども、雛は親に餌を与えてもらうことはないそうです。でも、親鳥は雛を天敵から守ります。この時期は1日中太陽が出ていますから、24時間餌を食べるので雛の成長は速いです。
夏の終わりになると、親鳥はツンドラを離れて南へ向かって移動します。幼鳥は何週間か後に移動します。幼鳥にとっては初めての移動なのですが、自分達だけで移動するそうです。どっちに向かえばいいのか、どこに行けば陸地があって、本能でわかるのでしょうか・・・ 毎年コーレアがハワイの来るのを楽しみにしています。
「コーレアは時速80-96キロ(50-60マイル)で飛ぶことができ、ハワイからアラスカやシベリアまでの距離は約4800キロ(3,000マイル)ですが、どこにも立ち寄ることなく50-60時間も飛び続ける。」とどこかに書いてあったのですが、2009年から2010年の調査によると、オアフ島からアラスカまでの距離を時速62.40キロ(39マイル)で3日間かけて飛び、アラスカからオアフ島までは約4日間かけて戻ってきたそうです。

2008-07-12 | Posted in 6 Comments » 

 

ハワイマガモ: マガモによる遺伝子汚染

昔ハワイ諸島には多種多様なカモ科(Anatidae)の鳥が生息していましたが、現在は3種しか残っていません。
Nene(Hawaiian Goose, Branta sandvicensis ハワイガン)
Laysan Duck(Anas laysanensis レイサンマガモ)
Koloa maoli (Hawaiian Duck, Anas wyvilliana ハワイマガモ)

この3種は全て絶滅危惧種です。
カモ科に限らず、ハワイの鳥たちの多くは、住む環境がなくなってしまったことや、鳥の病気や、人間が持ち込んだネコやマングースなどが原因で絶滅に直面しているのですが、ハワイマガモに関しては、以上の原因で個体数が減少しているだけでなく、人間がハワイに持ち込んだマガモ(Mallard, Anas platyrhynchos)との交雑によって種の存続が危ぶまれています。交雑による遺伝子汚染(Genetic Pollution)がおきていて、遺伝子絶滅(Genetic Extinction)の心配があります。
マガモは1800年の終わりごろ家畜として、そして庭園美化のためにハワイに持ち込まれ、人の手を離れて野生化したものが繁殖し、1950年代と1960年代には北米から何百羽というマガモが狩猟鳥として持ち込まれました。冬季には、北の国からハワイに渡ってくるマガモもいますが、その時期に来る固体は繁殖期の状態ではないので問題ではありません。
ハワイマガモは現在約2000羽いると思われていましたが、調べてみたところマガモとハワイマガモの交雑固体(ハイブリッド)が混ざっているそうです。
野生化したマガモ以外の、肉用種としてのPekin duckや、採卵用種としてのKhaki CampbellやIndian Runnersのような家畜のアヒルも注意しないといけないです。このような種がハワイマガモと交雑する可能性は低くても、このようなアヒルが鳥や人間の病気のウイルスの宿主となり感染を広める可能性があります。
ハワイでは、1980年代の終わりごろに、マガモの輸入が制限されるようになり、2002年には西ナイル熱の浸入を防ぐために鳥類の持ち込みが禁止されました。ですが、マガモの繁殖は続いていますし、マガモは今でも販売されています。
私達にできること:
マガモに餌を与えない。
マガモの輸入はしない、買わない、マガモの卵の売買はしない。
マガモを放鳥しない。
家畜のアヒルを飼っているなら、遠くにいかないように柵に入れたり、飛べないように翼の先端を切りとる。
野生化したマガモはハワイマガモ以外の鳥たちとも交雑しています。北半球では米国東部のAmerican Black DuckとMottled Duck。マガモは北半球原産の鳥ですが、南半球にも持ち込まれていて、南アフリカのAfrican Black DuckやYellow-billed Duck、アフリカ南東部のインド洋上の島国マダガスカルのMeller’s Duck、オーストラリアのAustralian Black、ニュージーランドのNew Zealand Grey Ducksとも混雑しているそうです。
USGS: Hawaiian Duck’s Future Threatened by Feral Mallards

2008-06-18 | Posted in 2 Comments » 

 

日本で観察した鳥たち

karugamo

2008年4月8日から17日まで、ハワイ島エコツアーのプロモーション活動のため日本に行ってまいりました。
桜の花が咲くこの季節に、少しだけでしたが、日本に住む鳥達に出会うことができました。
英名(和名), 学名
Spot-billed Duck(カルガモ), Anas poecilorhyncha
Black Kite(トンビ), Milvus migrans
Rock Pigeon, Rock Dove(ドバト、カワラバト), Columba livia
Barn Swallow(ツバメ), Hirundo rustica
Japanese Wagtail(セグロセキセイ), Motacilla grandis
Brown-eared Bulbul(ヒヨドリ), Hypsipetes amaurotis
Japanese Bush Warbler(ウグイス), Cettia diphone
Japanese White-eye(メジロ), Zosterops japonica
Jungle Crow, Large-billed Crow(ハシブトガラス), Corvus macrorhynchos
鎌倉では、大き目のサギが2羽真上を飛んでいく姿を見ましたが、なんと言うサギだかわかりませんでした。少し黄色い小鳥も見かけましたが、フィールドノートを取らなかったため、なんという鳥だったのか調べることができませんでした。
鎌倉の山にはウグイスやメジロが沢山いました。この2種はハワイに持ち込まれていていますが、やっぱり原産地で姿を見て、泣き声を聞くのが一番だなと思いました。それにしても、トンビが沢山いるのには驚きました。
カルガモは鎌倉でも見ましたが、上の写真のカルガモは郵船トラベルさんの企画でウォーキングをした世田谷区の北沢川緑道にいたものです。東京都内で、それも渋谷の近くにこんなところがあるなんて、びっくりでした。

参考にした本は、

フィールドガイド日本の野鳥 増補改訂版

 

   

 

フィールドガイド日本の野鳥 増補改訂版
(2007/11)
高野 伸二 (日本野鳥の会)
この本の詳細を見る

2008-04-25 | Posted in 4 Comments » 

 

メンフクロウ

menfukuro私は夜に車を運転するときに、楽しみにしていることがあります。それはメンフクロウ(Common Barn Owl, Tyto alba)を見かけることです。
昨日は、三女のバレーボールの練習が終わり、夜8時ごろにパーパイコウという隣の町からヒロに帰る途中、メンフクロウが、さーっと飛んで、車の前を横切って行きました。
メンフクロウは1958?1966年に野ネズミ退治のために北米からハワイに持ち込まれた種です。夜行性で、ネズミや、キリギリス科やコオロギ科などに属する昆虫や、鳥などを食べます。体長は35?51cmで、顔面はハート型をしていて、目は黒く、くちばしは白いです。車のヘッドライトに照らされた姿は、全体的に白く見えます。
森林と草原の境界など、二つの違った特徴を持った環境の移り変わる移行帯「エコトーン」には、よくネズミや昆虫が出てくるようなので、メンフクロウにとっては絶好のハンティング・ゾーンのようです。なので、夜の運転中には、森林と道との境界などでメンフクロウが飛んでいる姿をよく見かけます。
我が家の近くにもいるようで、飛びながら鳴いている声が聞える日があります。

2007-11-15 | Posted in 2 Comments » 

 

ヨーロッパで観察した鳥たち

2007年6月20日にイギリス・ロンドンのガドウィック空港に到着してから、7月4日にドイツのフランクルト空港を発つまでの2週間に観察した鳥のリストです。訪れた国は、イギリス、フランス、オーストリア、イタリア、スイス、リヒテンシュタイン、ドイツの7カ国で、交通手段は大型バスでした。
イギリス・ロンドンに到着して、まずウィンンザー城に行きました。エリザベス女王がお城から出てこれれるのを待っている間、とても綺麗な鳥の声が聞こえてきました。どんな鳥なんだろう、どこにいるんだろう・・・、探してみましたが、姿は見えませんでした。次の朝、ホテルの部屋の外からも同じ声が聞こえてきました。その鳥の声を聞いたときの感動も、その鳥の姿が見れたときの感動も忘れられません。その鳥はクロウタドリでした。ヨーロッパ滞在中、どこの国にいっても、この鳥の綺麗な声を聞くことができました。この種を観察してから、他にはどんな種がいるんだろう、どんな泣き声が聴けるんだろう、わくわくと胸が弾みました。

ウィンンザー城の側にはワカケホセイインコ(Psittacula krameri)もいました。イギリスでも繁殖していると聞いて驚きました。ハワイでも繁殖しているところがあります。ハワイではRing-necked Parakeetとは呼ばず、Rose-ringed Parakeetと呼んでいます。 
私にとって初めてのヨーロッパ旅行だったのですが、観察した鳥たちは、ほぼ全種、私にとって生まれて初めて観る種だったので感動の連続でした。 計32種を観察することができました。 
バードウォッチングが目的で旅をしたわけではないのですが、これだけの種が観察できたこと。観察した種で、移入種なのはワカケホセイインコだけ。その他の種は全て元来そこに生息する種だということ。そういう鳥たちは、ホテルの近くや、公園や、観光名所などにもいて、人間の日常生活の場の近くに住んでいるということ。うらやましく思いました。なぜならハワイでは、人間の日常生活の場の近くに住んでいる鳥たちは、キーラウエア火山の山頂付近の森など特定の場所を除いては、ほぼ全種が移入種だからです。 固有の希少種の宝庫であった世界一孤立した海洋島ハワイは、いまや外来種・移入種の宝庫となっています。

参考にした本は、Brids of Britain and North-west Europe

Pocket Guide to the Birds of Britain and North-west Europe
Chris Kightley、Steve Madge、 Dave Nurney (1998/01)
Yale University Press
この本の詳細を見る

以下は、イギリス(E)、フランス(F)、オーストリア(A)、イタリア(I)、スイス(S)、リヒテンシュタイン(L)、ドイツ(G)で観察した鳥のリストです。

英名(和名), 学名, (観察した国) 
Cormorant (カワウ), Phalacrocorax carbo (E)
Little Egret (コサギ), Egretta garzetta (F)
Mallard (マガモ), Anas platyrhynchos (E/S/A)
Common Buzzard (ノスリ), Buteo buteo (F/S/A/I/G)
Coot (オオバン), Fulica atra (S/A)
Mediterranean Gull (ニシズグロカモメ), Larus melanocephalus (I)
Black-headed Gull (ユリカモメ), Larus ridibundus (F)
Herring Gull (セグロカモメ), Larus argentatus (E/F)
Yellow-legged Gull (キアシセグロカモメ), Larus cachinnans (I)
Collared Dove (シラコバト), Streptopelia decaocto (E)
Rock Dove (ドバト), Columba livia (E/F/A/I/S/L/G)
Stock Dove (ヒメモリバト), Columba oenas (E)
Woodpigeon (モリバト), Columba palumbus (E/F)
Ring-necked Parakeet (ワカケホセイインコ), Psittacula krameri (E)
Pied/White Wagtail (ハクセキレイ), Motacilla alba (E/F/S/A)
Robin (ヨーロッパコマドリ), Erithacus rubecula (E)
Black Redstart (クロジョウビタキ), Phoenicurus ochruros (S)
Redstart(シロビタイジョウビタキ), Phoenicurus phoenicurus (S)
Stonechat (ノビタキ), Saxicola torquata (S)
Blackbird (クロウタドリ), Turdus merula (E/F/A/S/L/G)
Fieldfare (ノハラツグミ), Turdus pilaris (A)
Golodcrest (キクイタダキ), Regulus regulus (E) 
Coal Tit (ヒガラ), Parus ater (A)
Great Tit (シジュウカラ), Parus major (A)
Starling (ホシムクドリ), Sturnus vulgaris (E)
Magpie (カササギ), Pica pica (E/F/S)
Raven (ワタリガラス), Corvus corax (E)
Carrion Crows (ハシボソガラス), Corvus corone (E/F/A/S/G)
House Sparrow (イエスズメ), Passer domesticus (E/F/A/I/S/L/G)
Chaffinch (ズアオアトリ), Fringilla coelebs (A)
Serin (カナリア), Serinus serinus (A)
Goldfinch (ゴシキヒワ), Carduelis carduelis (F/A)


このブログは、ハワイ島でエコツアーを案内するHAWAII NATURE EXPLORERSの環境保護への取り組みのひとつです。緑豊かなヒロよりアロハをこめて発信しています。

2007-07-09 | Posted in 1 Comment »