ハワイの文化

Hawaiian Voyaging Canoes

Hawaiian voyaging canoes 

ハワイ島ヒロにあるイミロア・アストロノミー・センター( ‘Imiloa Astronomy Center)が主催するAnnual Hilo Wayfinding and Navigation Festivalは今年が第三回目でした。10月8日から10にかけて開かれました。何艘ものカヌーが展示されていたのですが、夕方にはライトアップされていてとても綺麗でした。
Wa'a

このビデオを見ると、星や月や太陽、波や風や鳥などを読み取り大海原を渡ってきた昔の人々様子がわかります。 ハーブ・カアイヌイ・カーネさん(Herb Kawainui Kāne)のアートはとても説得力があります。彼はアーチストとしても有名ですが、ポリネシア航海協会(Polynesian Voyaging Society)の創立者のひとりであり、古来のハワイ先住民が利用していた長距離航海用カヌーのレプリカ第一号であるホークーレア号(Hōkūle‘a)をデザインした人でもあります。

2010-10-18 | Posted in ハワイの文化No Comments » 

 

昔のハワイの建物

Half-size modle of Hale O Keawe 
ハワイ島にあるプウホヌア・オ・ホーナウナウ国立歴史公園の
ハレ・オ・ケアヴェの半分のサイズのレプリカ。
建物を葺いている植物はキー(ティー)とシダ。
2010-08-27 | Posted in ハワイの文化No Comments » 

 

今も昔も・・・

Old Recods
1823年にウィリアム・エリス氏により描かれたハレ・オ・ケアヴェ。
カメハメハ一世の死後(1819年)、昔の信仰は捨てられ、
ヘイアウなどは直ちに壊されてしまいました。
このようなスケッチは大変貴重なものです。
この建物の中には、23人の酋長の骨が納められていました。
Hale O Keawe
現在は復元されたハレ・オ・ケアヴェが建っています。
昔と同じように、キー(ティー)の葉で葺いた建物で、
昔と同じようなオーヒアの木で作ったキイ(偶像)が立っています。
2010-08-25 | Posted in ハワイの文化No Comments » 

 

「変動を予期せぬ無防備さ」を感じ取らせてくれる絵

Western Contact

カウアイ島のAston Kauai Beach at Makaiwaとうホテルのロビーの壁に描かれている絵の一部です。1778年のキャプテン・クックの渡来以降、見る見るうちに変わっていったハワイ。資源管理など考えもせず森林が破壊され、伝染病により先住民の人口が激減し、先住民の習慣と言葉が否定的に扱われ、ハワイ独自の自然と文化が崩壊の道を歩みました。
でも現在は残ったものを大切にし、復元・再生できるものには可能な限りの努力を払い、ハワイ独自のものに誇りを持ち、関心を高める時代になりした。

2010-08-16 | Posted in ハワイの文化No Comments » 

 

聖地でのしきたり

アロハ・アーイナ 
“aloha ‘āina”
土地への愛
ヘ・アリイ・カ・アーイナ・ヘ・カウアー・ケ・カナカ 
He ali‘i ka ‘āina, he kauā ke kanaka”
大地は王で、人類は仕え人。
 
“Ask permission and give thanks”
許可を求めて、感謝する。
(Nana Veary)
聖地(na wahi pana)に入るときには、静かに謙虚な気持ちで、そこに存在するマナ・心霊からの許しを求めます。心の中で静かに、自分が誰なのか、そしてなぜそこにいるのかを伝え、その聖地に入らせてもらうことへの感謝と敬意を表します。そして自分の欠点や短所や過失の許しも求めます。そしてそこに存在するマナと自分のマナを一体化させます。
2010-06-28 | Posted in ハワイの文化4 Comments » 

 

ヘエ・ナル

Waipio Valley at Dusk
たそがれ時のワイピオ渓谷の海。一人のサーファーが歩いていました。
Surfer on the Beach 
ヘエ・ナル(he’e nalu)、それはハワイ語でサーフィンのこと。
 文字どおりの意味はwave sliding。
he’eは滑ること(to slide)、naluは波(wave)。
古代のハワイでは波がないときにはカフナに祈願をお願いしました。
Strike with Pohuehue 
“E ka i ka pohuehue”
Strike with the pohuehue
「ポーフエフエで打つ」
海辺に生えるポーフエフエ(グンバイヒルガオ)の長い茎で海面を叩き、
波乗りができるような波が来るように願ったそうです。
Ina a ‘ohe nalu, a laila aku i kai, penei e hea ai
If there is no surf, invoke seawork in the following manner
Ku mai! Ku mai! Ka nalu nui mai Kahiki mai,
arise, arise you great surfs from Kahiki
Alo po’i pu! Ku mai ka pohuehue,
the powerful curling waves. Arise with the pohuehue
Hu! Kai ko’o Loa.
Well up long raging surf.
(訳:長谷川久美子)

波がないときには、このように海に向かって呼びかけなさい。
上がって来い、上がって来い、カヒキ(タヒチまたは他国)からの大きな波よ。
覆いかぶさるような力強い波よ、ポーフエフエとともに上がって来い。
上がれ、長く強く荒れた海よ。 
 
Surfer wishing for big waves 

2010-06-18 | Posted in ハワイの文化No Comments » 

 

ピイホヌアの雨

Ulu 
ハワイ島ヒロは緑豊かなところです。ヒロの中には複数の地区があります。現在私が住んでいる地区の名前はピイホヌア。
ピイホヌアの雨について表現したハワイの言葉を知りました。「Ka ua hehi ‘ulu o Pi’ihonua.」、英語に訳すと「The rain that treads on the breadfruit leaves of Pi’ihonua.」。日本語に訳すと「ピイホヌアのパンノキの葉の上を踏む雨」。
Ahupuaa in Hilo
2010-05-24 | Posted in ハワイの文化1 Comment » 

 

2010年メリー・モナーク・フェスティバル

2010年度メリー・モナーク・フェスティバル(Merrie Monarch Festival)のホイケ(Ho’ike)での、ハワイ島ヒロのナラニ・カナカオレ(Nalani Kanaka’ole)をクム・フラとするハーラウ・オ・ケクヒ(Halau O Kekuhi)のオープニング・パフォーマンスは、カメハメハ1世のハワイの島々を結合した200周年を記念し、カメハメハ王朝に敬意を示したものでした。ナラニ・カナカオレのお母様である故イーディス・カナカオレ(Edith Kekuhikuhipu’uoneo’naali’iokohala Kanaka’ole, 1913-1979)が1977年に演出し振り付けしたものだそうです。
ここをクリックして、アンティー・イーディスに関連した場所で、ハーラウ・オ・ケクヒによるハワイ島出身のカメハメハ1世に関連したこのパフォーマンスをBig Island Video New.comで観てみる。
余談その1:カメハメハ1世は1791年にハワイ島を征服し、1795年にはマウイ島、モロカイ島、オアフ島を攻撃し勝ち取り、1810年にカウアイ島とニイハウ島が戦いを避け条約を結ぶことによりカメハメハ1世の支配下になりました。 
余談その2:現在メリー・モナーク・フェスティバルの会場として利用されているイーディス・カナカオレ・マルティ・パーパス・ステイディアム(Edith Kanakaole Multi-Purpose Stadium)は、ハワイ郡の社会に大いに貢献した名誉市民アンティー・イーディスに因んで1983年に改名されました。 それまではホオルル・インドア・テニス・ステイディアム(Hoolulu Indoor Tennis Stadium)という名前でした。
さて、メリーモナークのコンペでは、ハワイ島ヒロのクム・フラ、ジョニー・ラム・ホー(Johnny Lum Ho)のハーラウ・フラ・オ・カ・カニ・レフア(Hālau Hula O Ka Ua Kani Lehua)のテイシャレイ・カプアウイオカレフアマモマエオレ・デサ(Taysha-Lei Kapuauiokalehuamamomaeole De Sa)がミス・アロハ・フラ(Miss Aloha Hula)で 2位となりました。ヒロ生まれヒロ育ちのカプアは現在看護婦になることを目指していて、同時にハワイ語も学んでいるそうです。

ミス・アロハ・フラのカヒコ(kahiko)では、アンクル・ジョニーのオリジナルであるヘ・ラアウ・オ・カ・ヴァ・カヒコ(He Laau O Ka Wa Kahiko) 。昔クプナが薬草と祈りによって患者の治療をしたということを語る踊りです。看護の仕事につくために学んでいるクプアにぴったりの内容です。

ミス・アロハ・フラのアウアナ(auana)ではアンクル・ジョニーのオリジナル、カ・ウル・ククイ・オ・ラニカウラ(Ko Olioli I Ka Ulu Kukui O Lanikaula)。モロカイ島のラニカウラ酋長に育てられたマヌクラという女の子の友達は白い蝶で、ラニカウラのククイの森でマヌクラと蝶がかくれんぼをしている様子を語るメレです。蝶がマヌクラを見つけてマヌクラをビックリさせるとマヌクラが笑い、マヌクラが笑えば笑うほど、ククイの葉はサラサラと音を立てて動きます。キー(ティー)の葉で作ったパウ(スカート)と、ククイの葉、花、種で作ったレイがとても綺麗です。

1866年カメハメハ5世の時代に、モロカイ島北部にあるカラウパパ半島にハンセン病患者が隔離されるようになりました。1940年に治療薬ができましたが、隔離政策は1969年まで続いていました。忘れてはいけないハワイの悲しい歴史です。1873年よりハンセン病患者のために生涯をささげたダミアン神父(Father Damien, 1840-1889)は、2009年10月11日に聖人になりました。
家族から引き裂かれカラウパパに隔離されたハンセン病患者を物語るアンクル・ジョニーのこのオリジナルでは、モロカイ島を象徴する緑色と、茶色い土をイメージした衣装でした。オリを詠唱している女性はピイラニ・カアヴァロア(Piilani Kaawaloa)です。

アウアナではハワイ島のお気に入りの場所を巡っていくというアンクル・ジョニーのオリジナルのメレで、サーフィンの名所ホノリイ、オペルの干し魚が美味しいミロリイ、パハラでの闘鶏、火山ガスが漂うプナ、そしてヒロではカニレフアという雨に打たれるというものです。
アンクル・ジョニーのオリジナル作品と、彼の率いるハーラウ・フラ・オ・カ・カニ・レフアの自然で力強いパフォーマンスは、意義のある語りで、伝えたいという意図を強く深く感じました。大地からの強いマナと、人からの強いマナが強く伝わってきました。観客たちの歓声は盛大でした。

2010-04-14 | Posted in ハワイの文化No Comments » 

 

ヒロの雨と黄色いレフア

今年(2010年)で第47回を迎えるメリー・モナーク・フェスティバル(Merrie Monarch Festival)。メリー・モナークとは陽気な君主という意味でカラーカウア王のことです。1984年に始まったこのハワイ島ヒロのフェスティバルは、1971年に現在のようなフラのコンテストになるまでは、カラーカウア王のヒゲのそっくりさんコンテストなどを含むイベントだったそうです。

4月5日の午後、我が家に2人の男性が車でやってきました。庭に咲いている黄色いレフアの花を摘んでもいいですかと聞かれたので、すぐにメリー・モナーク・フェスティバルに出るハーラウの人達だろうなと思ったので、どこのハーラウですかと聞いてみました。1971年に初のミス・フラに優勝したアロハ・ダリレ(Aloha Dalire) さんのハーラウだと教えてくれました。

Lehua for Hula Dancers

ケオララウラニ・ハーラウ・オーラパ・オ・ラカ(Keolalaulani Hālau ‘Olapa Ō Laka)というオアフ島カーネオヘのハーラウです。1人が花を木から切り取って、もう1人が箱に詰めていたので、私は落ちてきた花を拾って手伝ってあげました。このハーラウは毎回のように黄色いレフアでダンサーたちの装飾を作るそうです。

Yellow Lehua

もっと沢山採っていいよと言いましたが、木のために全部採ることはしないんだと教えてくれました。そして古く枯れた小枝などは切ってあげたほうがいいよと教えてくれました。雨が降っていましたが、心地よい雨でした。ハワイ島ヒロの有名な雨です。その名はカニレフア。カニとは音のこと。オーヒア・レフアに当たってパタパタと音を立てる雨です。ヒロでは4月が一年の中で一番雨が多い月です。

 

2010-04-07 | Posted in ハワイの文化No Comments » 

 

マウナ・ケアの女神たち

マウナ・ケア山頂の標高は4205メートル、
レイク・ワイアウがあるのは標高3970メートル、
プウ・ワイアウと名づけられた噴石丘にあります。

ワイアウとはハワイ語で渦巻く水。
ワイアウはこの湖を守る女神の名前でもあります。

Lake Waiau 1

次の写真はプウ・リーリーノエ。
リーリーノエは霧の女神の名前。
マウイ島ハレアカラーの女神でもあります。

Puu Lilinoe

次の写真はプウ・ポリアフ。
ポリアフはマウナ・ケアに住む雪と氷の女神です。
お隣のマウナ・ロアの山頂部もポリアフの世界ですが、
時には火山の女神ペレとの争いが起きます。

Puu Poliahu 

ワイアウもリーリーノエもポリアフの妹です。
もう1人はカホウポカネ。
フアラーライ山の女神です。
カパ作りが上手い女神で、
山で雨が沢山降っているときは、カホウポカネがカパに水をかけているところ、
雷がなっているときは、カパを叩いているところ、
稲光はカパを裏返しているところだといいます。

Hualalai viewed from Mauna Kea 

 

2010-02-17 | Posted in ハワイの文化No Comments »