火山
ハレマウマウ火口の爆発
写真をクリックしてビデオを観てください。
2008年10月11日午後3時54分、これまで、水蒸気の凝結し水滴からなる白色噴煙だったものが、火山灰を多く含む有色噴煙に変わりました。噴気功の上が赤く見えるのは、赤く輝く高温の噴出物が噴煙とともに出てきたからです。
その翌朝、2008年10月12日午前7時28分の爆発は、もっと規模が大きく、火山灰を大量に含んだ噴煙がきのこ雲のようになり、こぶしサイズの噴出物が飛ばされ、火口の縁に散りばめられたそうです。
ハレマウマウ火口の噴気功内にある溶岩湖のビデオ
2008年9月5日、ハワイ島キーラウエア火山のハレマウマウ火口の噴気功の中に、煮え立つような、赤い溶岩が見えたそうです。この噴気孔は、2008年3月19日に開いて以来、過去5ヶ月半の間に、6回爆発的な噴火を起こしています。今回、初めてその中にある溶岩をはっきりと見ることができました。以下の写真をクリックするとヘリコプターから撮影したビデオを観ることができます。写真の右端に見える噴気功のひさしのような縁は、ハレマウマウ火口の底部です。
現在、噴気功の直径は約65メートルです。この溶岩湖は、ひさしのような噴気功の縁から約100メートル下にあり、溶岩湖の直径は約50メートルです。
現在のところ、上空からしか見れなようですが、ジャガー博物館(Thomas A. Jaggar Museum)の展望台からも見れるようになるといいですね。
USGS PRESS RELEASE (September 5, 2008) Sloshing lava lake viewed within Halema’uma’u vent
エネルギーがみなぎるスポット
2008年9月4日の夕暮れ時、ハワイ島南部のカラパナ地区の海に流れ込む、キーラウエア火山の溶岩を見てきました。その前の日は、噴煙がピタっと止まってしまったそうなのですが、この日は復活していました。
オレンジ色に輝く太陽がキーラウエア火山の向こうに見えなくなると、溶岩が海に流れ込む海岸から出ている噴煙の上に見える月が白く輝き、それまでは白い噴煙の中から、飛び出してくる溶岩は黒くみえていたのですが、それが次第にオレンジ色に輝き始め、勢いよく飛び散る様子が、より激しく、より鮮明に見えました。
双眼鏡とフィールド・スコープを使って、10倍、20倍、60倍にズームしてみると、その迫力が増しました。波が海岸の崖っぷちに押し寄せる音を聞きながら、夜の自然美を満喫しました。
360度見渡せる夜空は、まるで夜空を投影したプラネタリュームのようで、月の明かりがあったのに天の川がはっきりと見え、月の側に見えたサソリ座は、まるで巨大な蠍が月をつかもうとしているかのようでした。ハクチョウ座は真上に見え、翼を大きく広げ羽ばたく白鳥は月に向かって飛んでいるようでした。金星や木星もアンドロメダ銀河も見えました。
しばらくして月が地平線に近づき始めたころ、天体望遠鏡で、木星とその衛星や、散開星団や球状星団、環状星雲や散光星雲、宝石のように黄色と青色に輝く美しい二重星アルビレオ、地球から230万光年の彼方にあるアンドロメダ銀河などを見つめました。
私達が車に乗って帰るころには、辺りには誰一人いませんでした。この3時間半は、とても特別なひとときでした。
ハレマウマウ火口のビデオ
2008年8月20日午後3時40分のハワイ島キーラウエア火山ハレマウマウ火口のビデオです。白い噴煙が、火山灰を含んだピンク色がかった茶色に変わる様子をご覧下さい。クリックするとビデオを観ることができます。
以下は、2008年8月27日午前7時37分の小爆発の様子のビデオです。2008年3月半ばに噴気功ができてから5回目の爆発です。
以下は、2008年8月31日午後6時53分、噴煙の色が変わった後、噴煙が噴気功から約50ヤード(約45.72メートル)の高さまで赤くなりました。
え? これ太陽?
2008年7月26日のお昼過ぎ、ハワイ火山国立公園、マウナウルの西側は、貿易風に運ばれていたプウ・オーオーから出た火山ガスが、太陽の光を遮っていました。
火山ガスで白く霞んだ空から太陽が顔を覗かせると、その色は燦燦と輝く黄色い光ではなく、優しいオレンジ色でした。直視しても眩しすぎることなく、やわらかい光でした。
不思議な光景に見惚れてしまいました。(この写真は「私の小さなデジカメでは上手く取れないな」ってつぶやいた私のそのカメラで近藤純夫さんが写してくださったものです。近藤さん、ありがとうございます!)
色んな姿を見せてくれる火山の女神ペレ
この写真は2008年8月7日のキーラウエア火山のハレマウマウ火口の様子です。もう5ヶ月も噴煙を出し続けています。
この日には、これまで溶岩トンネルの中を流れ海に注ぎ込んでいた溶岩はピタッと止まっていました。(USGSの8月8日の写真)
でも8月10日の朝には、溶岩が再び海に流れ込み始め、私が、この日の午後、ハワイ火山国立公園側から眺めたときには、大きな噴煙を出していました。川のように流れる溶岩が海に達したようです。(USGSの8月10日の写真)
Lava Fountaining 07/07/08
2008年3月から再び溶岩が海に流れ始め、モクモクと水蒸気をあげていましたが、7月7日にピタっと弱まってしまいました。でもプウ・オーオーの近くでは、真っ赤な溶岩が12-15メートルも噴き上げました。
QuickTimeで7月7日の動画を見る
QuickTimeで7月10日の動画を見る
7月8日も、海側ではほとんど水蒸気が上がっていない状態でしたが、また9日から復活しました。
ほとばしる溶岩
2008年6月30日の夕方、キーラウエア火山の溶岩が南側の海に流れ込むる様子を見に行きました。風があまりなかったので、蒸気がモクモクとそびえ立つように上昇していました。時々、蒸気のところでつむじ風も起きていました。
午前中には、プウオーオーからの噴煙も、山頂部のカルデラの中にあるハレマウマウ火口の噴煙も見ましたが、3箇所とも大変活発でした。
左の写真は、プウオーオーの近くから流出した溶岩が海に流れ込んでいるところからの蒸気です。ガスが見学するスポットのほうに漂ってくる可能性があったので、いつもより遠めのところで見学しました。
暗くなるのを待つと、蒸気がぼんやりと赤く見え始め、噴き上げる真っ赤な溶岩の飛び散る様子も双眼鏡で見入ることができました。
山側では、これまで溶岩トンネルの中を流れていた溶岩が、約2ヶ月ぶりに表面に流出するようになったので、あちこちに、山側を下ってくる真っ赤な溶岩が見えました。
月の明かりがない暗い夜でしたから、溶岩の赤さが一層鮮明に見え、星空も美しく、南十字星も見えていました。
写真の右斜め下、真っ黒な溶岩の上にポツンと見える白い点は、白い犬です。野良犬なのだそうですが、火山の女神ペレは白い犬を連れて現れるとも言われていますので、もしかしたら、これはペレの犬で、キーラウエア火山の新しい活動を私達に知らせてくれているのかも・・・
火山の女神ペレのご本宅
2008年5月6日の夕方、ハワイ火山国立公園に行きました。ちょうど日が沈むころの時間に到着しました。
前方にはマウナ・ロアが中腹に白い雲海の帯を巻いた雄大な姿がを見え、山の上にはピンク色に染まった雲が見えていました。
キーラウエアの山頂部のハレマウマウ火口の噴煙はもくもくと上昇していて、噴気孔のところは燃えるように赤く染まっていました。
ひんやりとした山の空気の中で、しばらくその神秘的な美しさに見とれていました。
その後、ボルケーノハウスで夕食を食べました。三女の誕生日は次の日でしたが、それと6月に誕生日を迎える長女が翌朝に日本に帰ってしまうことになっていたで、夕食の時に2人の誕生日を祝いました。
特別な場所での特別な集いでした。
生きているキーラウエア
2008年4月19日、久しぶりにキーラウエア火山に行ってきました。
左の写真はキーラウエア・イキ火口から見たハレマウマウ火口、右の写真はジャガー・ミュージアムから見たものです。
私が日本に行っている間に、色んな変動があったようです。噴気孔が大きくなっていました。2008年4月9日午後11時8分に2度目の爆発があったそうで、2008年3月19日の爆発よりは規模が小さかったようですが、噴気孔が5-10 meters (15-30 feet)拡大しました。
赤熱の岩片が飛び出している様子が確認されました。噴気孔から70 m (230 feet)ほど上の火口の縁まで飛んで上がったものもあり、爆破の数分後には、再び噴気孔がうっすらと赤く見えるようになったそうです。
翌朝、火口の縁付近での調査が始まり、どのようなスパターや溶岩の固まりが飛んできたのか調べられました。大きなものでは35 X 21 X 20 cm (14 X 8 X 8 inches)とうサイズのものがあったそうです。火山灰を調べるために置いてあったバケツに穴があいていたところを見ると、飛び出してきたものは熱かったという証拠です。 3月19日の爆発よりは、飛び出した岩片は少なかったそうです。ですが、ハレマウマウ火口展望台の木製のフェンスが更にダメージを受けました。
2008年4月16日午前4時ごろに、また爆発が起きたそうです。これは小爆発でしたが、赤っぽい火山灰(red rock dust, faintly pink ash)を噴出しました。
私は7日にハワイ島を経ち、17日に戻ってきました。10日間留守にしていた間に、こんなにも変動があったのです。
19日の夜は、カラパナ方面にも行ってきました。左の写真は、その時のものです。海に流れ込む赤い溶岩が滝のように見えていました。満月が昇ってくるのも見えました。
USGS HVO News Release April 10, 2008 “Halemaumau Vent Explodes a Second Time”